止まらない円安…オフショア頼みで大丈夫?これからのニアショア

2022.09.30

止まらない円安…オフショア頼みで大丈夫?これからのニアショア

円安がIT企業に与える影響

円安がIT企業に与える影響

円安の流れは止まる気配がなく、2022年9月14日には一時1ドル=145円間近に迫るなど、24年ぶりの円安水準になりました。

アメリカの連邦準備制度理事会が利上げに動くなか、低金利政策を続ける方針を掲げている日銀に対して、懐疑的になっている投資家もいるようです。

止まらない円安に不安を抱く人は多く、IT業界でも先行きが見えなくなっています。

IT人材の価格競争力に大きな影響

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、2022年3月からの急激な円安が国内外のIT人材の価格競争力に大きな影響を与えています。

そもそも、円安が進む前から中国やインドなどのオフショア先の新興国と日本では、SE賃金の格差は縮小し続けていました。

円安が進んだ2022年5~6月の時点では、中国の北京や上海を拠点にするSEの賃金は、日本の大都市圏を上回る水準に達しています。

実は、「日中逆転」のようなオフショア開発の価格競争力の低下は、10年以上も前からいずれ来ると見込まれており、

世界的な新型コロナウイルスの感染拡大によりIT人材の価格競争は早まったといわれています。

加えて、IT人材の価格競争が早まった理由には、経済成長でインフレが進むアジア諸国などで、SEの賃金上昇が5%台かそれ以上の高水準で続いていることもあるでしょう。

海外IT人材の高騰

人事戦略コンサルティングを手掛ける会社の調査では、ITエンジニア職の賃金を以下のように分析しています。

対象

・実務経験が10年までのSE職の年間平均賃金

・ネットワークや運用などを含む様々な分野のITエンジニア職

2021年SE職の年間賃金

日本 / 472万~742万円

中国・上海 / 318万~687万円

北京 / 318万~636万円

2022年6月24日時点のレートで賃金を算定

中国・上海 /842万円

北京 / 779万円

このように、ITエンジニア職の賃金は日本を上回ることが分かり、円安が進んだ現時点では「平均的なスキルを持つSEの賃金は、日本より北京や上海のほうが2割ほど高い」と話すIT関係者もいます。

2022年下期の平均為替レートはこの水準が定着する可能性があり、近年注目されていたベトナムなどの新興国も、かつての「日本の2~4割」という賃金水準は望めなくなってきたようです。

今までのオフショアとこれからのニアショア

今までのオフショアとこれからのニアショア

IT業界におけるオフショア

IT業界でのオフショアとは、自社で行っていた業務の一部を日本よりも人件費の安い海外に委託したり移管したりすることです。

今まで日本より人件費が安価な国や地域が多かったため、中国やベトナムのような海外地域でシステム開発を行うことを「オフショア開発」などと呼びます。

オフショアのメリット

・開発に必要な費用を減らせる

人件費や事業コストの安い新興国の企業や人材を活用すると、開発コストが大幅に削減できるため、オフショアは日本を含むさまざまな国々に広まりました。

オフショアは英米からインドへの委託など英語圏の国の間で盛んに行われるようになり、コストをかけずに優秀な人材を確保したい企業は、海外にも目を向けることが重要となっていたのです。

円高前のIT業界では、国内の人材不足が課題となっていました。

そのため、他社との競争のなかで人材を確保しようとすると、従業員ひとりあたりのコストを上げるか、コストを維持したまま人材の質を下げることが必要でした。

人材不足に加え、コストを抑えながら求める人材の確保も可能となるオフショア開発は、IT業界にとってチェックしておきたい対策となっていました。

・IT人材を効率的に確保できる

日本国内でのエンジニア需要は大変高く、企業エンジニアとしての人材が不足している状況が続いています。

そのため進めたいプロジェクトがあっても、日本では常に優秀なエンジニアの奪い合いが行われており、人材不足で動きだせないケースもあります。

高い技術が求められるような案件であればより人材確保は難しくなっており、中国やインド、ベトナムなどのAI・IoTといった先端技術に対応できる新興国なら人材が確保しやすかったのです。

オフショア開発を使って人材確保の選択肢の幅が広がることで、プロジェクトを具体的に進めやすく他国の優秀な人材に開発を委託できるため、効果的に人材不足を解消できると期待されていました。

IT業界におけるニアショア

「ニアショア」は、情報システムやソフトウェアなどの開発業務を部分的もしくは全部を比較的近い距離の場所にある企業に外注することをいい、具体的には国内の地方都市に業務委託する場合に使われます。

業務を海外に委託する「オフショア開発」の類義語で、近くの国や地域に委託することを指す場合と、(オフショアの対義語として)国内の遠隔地へ委託することを指す場合もあります。

ニアショアのメリット

・必要な費用を減らせる

オフショアでもコスト削減がメリットとされていますが、ニアショアの場合もコスト削減が期待できます。

都心部と比較したとき、地方は最低賃金が低めに設定されていることが多いので、人件費を抑えやすいのが特徴です。

また、海外に委託するオフショアと比較した場合も、2022年3月から顕著になった為替変動リスクの回避ができるもの二ショアが注目されていく理由となるでしょう。

地理的に近いことでエンジニアの行き来が容易になるので、交通費の削減や時間短縮に繋がるのも魅力です。

・円滑なコミュニケーション

言語の制約や時差、開発環境の大きな違いがないので、一定の品質を保ちながら多数のプロジェクトを同時進行できることもメリットです。

オフショアで起こる細かいニュアンスは言語の壁によって伝わらず、文化の違いで価値観や習慣、法律の違いで試行錯誤するといったことが、国内なら意思の疎通が行いやすいでしょう。

さらに、時差が存在せず円滑にコミュニケーションが取れる点も大きく、仕様変更や連絡遅延によるトラブルを減らすことができる点などもあげられます。

開発拠点が複数できるので、災害などの緊急時にも、すべての拠点がダメージをうけ完全にプロジェクトが停止するというリスクを回避しやすくなることもメリットです。

ニアショアは、東京一極集中によって若年層の人口減少や働き手の不足にあえぐ地方を活性化させる、地方創生に貢献することでも注目が集まっています。

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オフショア頼みに危機感を持つIT企業

オフショア頼みに危機感を持つIT企業

かつて日本からのオフショア開発先の中心であった中国や、欧米のオフショア開発拠点として栄華を極めるインドなどの新規発注シェアは年々減少しています。

いままで中国のオフショア開発企業を活用している企業は多く、IT市場の規模としては巨大でした。

しかし、昨今のカントリーリスクを考慮され、そうした案件もベトナムやその他の国へのシフトが始まっています。

ベトナムのIT事情

・ベトナム資本によってベトナム人が設立した企業は単価が安い

・ベトナムを拠点として日本資本によって日本人が設立し企業は、日本企業向けサービスが充実している

・日本企業のオフショア拠点が、他社の案件も受けるようになったことで、実績が豊富になった

このような理由から、ベトナムは2022年現在も最も人気のアウトソース先となっています。

新型コロナウイルスも早期に封じ込めに成功したことも大きな要因ですが、親日であること、勤勉な国民性や地理的な近さ、さらに単価の安さが揃っていることも大きいです。

オフショア頼みでの失敗実例

それでも、オフショア開発で失敗したという事例は後を絶ちません。

・コミュニケーションが上手く取れない

オフショア開発を行うベトナムの会社は、営業やSEをベトナム人が担当しているケースが多くあります。

個々のスタッフによってレベルは異なるものの、まだまだ日本語が堪能な人や商習慣を理解している人は少なく、開発の仕様や設計を説明しても、言語の変換が上手くいかずにイメージ自体が変わってしまうことが多いのです。

そして、設計書通りの成果物ができず、大きな手戻りになるといったトラブルが発生したケースもあります。

オフショアでコスト削減を狙ったある企業は、結果的にコストが大きくなり、オフショア開発のメリットを得られなくなりました。

・成果物の品質が低い

成果物の品質や性能が低くなってしまっているケースも見られます。

コミュニケーションが上手く取れないことに起因している例も見られますが、成果物を確認したときにデザインが違っていたり、機能要件を十分に満たしていなかったり、他社要件が混在していたりといったケースがあります。

このようなトラブルは委託先に仕事を丸投げした場合に起こりやすく、すでに完成してしまったものは一からの修正が必要となるため損失が大きくなってしまいます。

そのうえ、動作こそしているもののコードの品質が悪いケースも多くあるようです。

コードの質が悪いとパフォーマンスに影響が出やすく、エラーが出たときのメンテナンス作業にも時間がかかり、トラブルを招く大きな要因となった例もあります。

・納期が守られない

オフショア開発では納期が守られないケースもみられます。

外国人は日本ほど納期を厳格なものとして捉えていないことが多く、スケジュールに遅れが発生してもそれほど危機感がなく、その結果連絡や納期が遅れてしまうことも珍しくありません。

基本的に残業をしない文化が根付いている国では、スケジュールが遅れていても残業をしてまで「仕事を終わらせよう」と考えるケースは少ないという例があります。

就業時間内に自分がやれる範囲の仕事だけを行うのが当たり前となっている国では、「納期厳守」と根付いている日本とは齟齬が生じ、プロジェクトが円滑に進まないことも考えておかなければなりません。

ニアショア移行が進むIT企業

ニアショア移行が進むIT企業

現在のオフショア開発は、コスト削減の期待値が下がっているため、ニアショアに目を向けるIT企業が多くなっています。

オフショアのもう一つの魅力であるエンジニアの確保も、マッチングサービスを行う「ふるリモエンジニア」を利用することで可能となるでしょう。

「ふるリモエンジニア」は、仕事を発注したい企業と案件を獲得したい人のマッチングプラットフォームです。

地方在住エンジニアにとってはIT業界の人脈構築を図ることができ、IT企業も全国各地から即戦力で戦える優秀な人材を見つけることが可能です。

二ショア開発は「地方創生SDGs」の課題にも大きく関わるので、人口減少を食い止めながら暮らしの基盤の維持や再生を図ることができるかもしれません。

また、離職防止や定着向上も期待でき、地域特有の多様性を受容することでイノベーションが生まれるきっかけになる可能性も秘めています。

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まとめ

止まらない円安…オフショア頼みで大丈夫?これからのニアショア まとめ

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、デジタルトランスフォーメンション(DX)の動きが加速しています。

価値を創出するビジネスモデルの展開が重要となっているIT企業は、システム開発がアクティブになっており、AIをはじめ先端テクノロジーに関する開発案件も増加傾向です。

今までメリットが目立っていたオフショア開発ですが、メリットが同等、または逆転したニアショアに移行することで今まで以上の成果が期待できます。

マッチングサービスを利用することで、自社の課題や実現したいことにフィットする企業が簡単に素早く見つけることができるでしょう。

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