2024年のITトレンド発表!企業が戦略的にITを活用して優位性を確立するには

2023.11.17

2024年のITトレンド発表!企業が戦略的にITを活用して優位性を確立するには

2023年10月16日、IT分野の調査会社であるGartnerは「2024年の戦略的テクノロジートレンドのトップ10」を発表しました。

クラウド利用や生成AIを代表とするAI技術の活用法が急速に拡大する一方で、リスク対策の必要性も注目されています。

このページでは、2024年の世界的なITトレンドをわかりやすく解説するとともに、日本国内のIT製品トレンドも参考にしながら、企業が戦略的にIT技術を活用するコツを紹介します。

Gartnerが発表ー「戦略的テクノロジートレンドトップ10」から見るITトレンド

Gartnerが発表ー「戦略的テクノロジートレンドトップ10」から見るITトレンド

まずは、Gartnerが発表した2024年の戦略的ITトレンドトップ10を解説します。

ITトレンド1:民主化された生成AI

「生成AIの民主化」とは、一部の大手テック企業の開発者だけでなく、多くの人や企業がChatGPTをはじめとする生成AIをビジネスに活用することを言います。

Gartnerによると、生成AIのAPIとモデルの利用が2023年初頭は5%未満だったのに対し、2026年までには80%以上に拡大し、世界中の企業が生成AI対応のアプリを本番環境に展開するようになると予測しています。※1

今後、さらに生成AIの民主化は進み、企業はクラウドサービスやオープンソースツールと組み合わせ、自社に合わせて戦略的に活用できるようになります。

ITトレンド2:AI TRiSM

昨年に続き2024年もトレンド入りした「AI TRiSM」は、生成AIの民主化に伴ってさらに必要性が高まり、企業が適用した場合は最大80%の誤情報を排除できると予測されています。※1

AI TRiSMとは、AIの信頼性(AI Trust)、リスク (Risk)、そしてセキュリティ管理(Security Management)の頭文字を組み合わせた造語であり、AIを運用するにあたって信頼性や公平性、有効性、そしてセキュリティ性を確保するツールやプロセスを総称したものです。

主にAIモデルの開発から運用、更新までのサイクルを効率的に実行する「ModelOps」や、敵対的攻撃に対処するAIセキュリティ、そしてプライバシー保護を意味し、IT部門だけでなく部門を越えた横断的な取り組みが求められます。

ITトレンド3:AI支援開発

「AI支援開発」は、生成AIのようなAI技術が開発の設計やコーディング、テストなどをサポートすることを指し、AIの民主化と強く関連していると言えます。

AI技術が開発工程を代替することで非エンジニアもソフトウェア開発に参画しやすくなり、開発者の負担軽減や生産性向上のほか、IT人材不足の解消にもつながります。

また、AIによって開発のベストプラクティスを特定させることも可能なため、実装段階でのバグを最小限にとどめてサービスを迅速にリリースできるようになります。

ITトレンド4:インテリジェントアプリケーション

ここでの「インテリジェンス」とは、AI技術が学習を重ねることで自律的に適切な対応ができるようになることを指します。そして「インテリジェントアプリケーション」は、様々なインテリジェンスを組み込んだ業務アプリケーションを言います。

例えば、インテリジェントアプリケーションはERP(企業資源計画)やCRM(顧客関係管理)、HRM(人的資源管理)、そして生産性アプリケーションなどに導入され、データに基づく分析や提案、業務の自動化などを行います。

インテリジェントアプリケーションは、今後人材不足を解消する手立てとして、さらに需要が高まると言えます。

ITトレンド5:拡張コネクテッドワーカー(ACWF)

「拡張コネクテッドワーカー」とは、拡張接続型ワークフォース(ACWF:Augmented-Connected Workforce)とも言い、IT技術が人間の業務を補助することでその生産性や価値を最大化することを指します。

ACWFは、AI技術を組み込んだインテリジェントアプリケーションと従業員の労働力分析であるワークフォースアナリティクスを組み合わせ、人間の業務の効率化や能力開発をサポートします。

例えば、製造業で現場作業員がデジタルデバイスを装着し遠隔で熟練者の指示を受けながら作業に携わったり、物流業でのピッキング業務に倉庫内ナビゲーションとして活用したりすることができます。

人間の業務を代替するロボットは導入に多額な費用がかかる点がネックになりますが、ACWFは比較的導入しやすく、生産性向上に役立つツールと言えます。

ITトレンド6:継続的な脅威露出管理(CTEM)

「継続的な脅威露出管理(CTEM)」は、Gartnerが2022年7月に提唱したサイバー攻撃に対する新しいアプローチです。

5段階の継続的なプログラムによって企業のサイバーセキュリティ対策の最適性を評価するものであり、サイバー攻撃を受けやすい資産の特定や攻撃を受ける可能性の測定、そしてその攻撃への対策と攻撃を受けた場合の修復プロセスの特定まで行います。

CTEMは、対象範囲をシステムのインフラ部分だけでなく、プロジェクト単位で設定することでそれぞれの脆弱性やパッチを適用できない脅威まで表面化できるため、2026年までにはサイバー攻撃による被害の3分の2を削減できると予測されています。※1

ITトレンド7:マシンカスタマー

「マシンカスタマー」も近年のIoTデバイスやAI技術の進歩に伴い登場した新しい概念であり、人間の代わりに取引や購買活動を行う機械を指します。

主にメタバース市場においてユーザーの消費を促すだけでなく、人間の代わりにデジタルビジネス資産(DBA)の価格交渉や交換を行う自律型マシンとして期待されています。

2028年までにマシンカスタマーの役割を担う製品は150億台にのぼると予想され、デジタルコマースの到来よりも重要な成長トレンドになり得ると言われています。※1

ITトレンド8:持続可能なテクノロジー

長期的な生態系のバランスと人権を支える環境・社会・ガバナンスを表す「ESG」を実現するために、デジタルソリューションの検討が求められています。

直接CO2を排出しうる製造業やエネルギー業では、カーボンニュートラルへの取り組みが積極的に進められていますが、IT業界では優先的に取り組む企業はいまだ多くはありません。

しかし、AIやブロックチェーン技術の導入はデータセンターの稼働増加につながり、結果的に電力消費量の増加に密接に関係しています。ESGは、IT業界を含む全ての業界で経営課題の一つとして捉えるべき観点と言えます。

ITトレンド9:プラットフォームエンジニアリング 

「プラットフォームエンジニアリング」は、DevOpsのスタイルが抱える課題を解消する考え方であり、人手不足の解消と生産性向上を見込めるものとして昨年度に引き続きトレンド入りしています。

DevOpsは開発と運用の両方を管理しながら迅速に改善を重ねていく必要があるため、チームの拡大に伴いスキルの高い人材を多く確保する必要がありました。

また、マイクロサービスやコンテナなど複雑に入り組んだツールやアーキテクチャも管理しなければいけないため、担当者の負担が大きく生産性が低下する問題が生じていました。

この問題を解決するのがプラットフォームエンジニアリングであり、プラットフォームチームが自社に必要な開発環境やCI/CDなどのアプリケーションサービスを備え、アプリ開発チームはそれぞれがセルフサービスで利用するという仕組みで構成されます。

これにより、アプリ開発者は開発環境やインフラ部分を気にせずプロダクトの開発に専念できるというメリットがあります。

ITトレンド10:インダストリークラウドプラットフォーム(ICP)

クラウドベンダーがあらかじめパッケージとして構築したサービスを「パブリッククラウド」と言うのに対し、業種や業界の特徴にあわせて最適化されたサービスを「インダストリークラウドプラットフォーム(ICP)」と言います。

こちらも昨年に続いてトレンド入りした言葉であり、クラウドサービスを複数利用することで生じるコスト過剰を解消するものです。

例えば、金融業界では顧客が保有する複数の口座情報のデータ管理や保護に重点を置く必要があり、また医療業界では医療機関同士のデータ管理・連携や膨大な患者のカルテ情報の扱いに特化した機能が必要になります。

Gartnerによると、2023年のICPの利用は15%未満にとどまる見通しですが、2027年までには70%まで拡大し、ビジネスの加速に貢献すると予測しています。※1

※引用元1:Gartner Identifies the Top 10 Strategic Technology Trends for 2024|Gartner

2024年、国内で注目されるIT製品のトレンド

2024年、国内で注目されるIT製品のトレンド

※引用元:ITトレンド調べ

次に、複数のIT製品を比較検討できるサイト「ITトレンド」が発表した「2024年3月期 第1四半期 IT製品トレンド」をもとに、国内のIT動向を解説します。

DX推進で人手不足解消や業務効率化を目指す企業の増加

1位の「AIチャットボット」は、顧客対応業務の自動化だけでなく、社内の問い合わせ対応のほか、マーケティング施策ツールとしても活用されています。

特に、近年は若者を中心に電話やメールよりもチャットボットの方が問い合わせしやすいと感じる顧客が増えており、AIチャットボットの導入によりオペレーターの負担軽減だけでなく顧客満足度向上にもつながると言えます。

そのほか、顧客の声を蓄積・分析することで自社サービスのターゲット層やニーズの明確化につなげることもでき、マーケティング施策にも役立てられています。

7位の「ナレッジマネジメント」も社内向けのAIチャットボットと同様の背景で注目度が高く、管理部門への問い合わせ対応を代替する機能として活用されています。

そして4位の「RPAツール」も業務知識や経験の属人化を防ぐためのナレッジ共有を実現するものとして、今後ますます需要が高まると言えます。

事業継続計画(BCP)に役立つITツール

同調査によると、5位の「安否確認システム」は事業継続計画(BCP)に対応する目的で、メーカー/製造、医療/福祉、卸売/小売/商社の順に注目度が高いことがわかりました。

安否確認システムは、災害時に電話やメールなどの連絡手段が使えなくなったとしても、従業員への一斉通知や安否状況の集計・確認をスムーズに行えるシステムです。

2011年に発生した東日本大震災のほか、近年では度重なる地震や台風による被害拡大により、企業の事業継続計画(BCP)として安否確認システムの重要度が急速に認識されています。

事業継続計画(BCP)とは、企業が災害時において損害を最小限にとどめつつ早期復旧し、事業を継続するための方法を取り決めておく計画であり、安全確認システムの導入はBCP推進に役立つと言えます。

2024年、企業がIT技術を戦略的に活用するには

2024年、企業がIT技術を戦略的に活用するには

最後に、企業がIT技術を戦略的に活用しビジネスに役立てるためのコツを解説します。

自社に合わせて戦略的なIT投資をする

Gartnerによると、ノーコード開発やSaaS、生成AI利用の拡大により、2024年までには80%のIT製品やITサービスが非IT人材によって開発されるとしています。※2

また、GartnerのITトレンドに入った生成AIの民主化やAI支援開発、そしてインテリジェントアプリケーションなど、人材不足を補うITツールが多く登場しました。

このことから、企業はそれらのツールを自社に最適な形で使いこなす必要があり、その取り組みを怠る企業は、業界競争から淘汰されてしまう可能性があります。

そして、顧客のニーズが流動的であり、生成AIを利用すれば容易に類似サービスを提供できてしまう今では、自社にしかないオリジナル性や顧客の感情をつかむようなサービスの提供が求められます。

企業は、自社のサービスに適したIT技術を導入して効率性を高めながら、他社には真似できない自社のケイパビリティを確立することで、優位性を維持できると言えます。

※引用元2:Gartner Says the Majority of Technology Products and Services Will Be Built by Professionals Outside of IT by 2024|Gartner

リスク管理を徹底してクラウド・AI技術を利用しよう

Gartnerが2023年10月に発表した「2023年第3四半期の新たなリスクトップ5」によると、「サードパーティの存続可能性」や「大量生成AIの可用性」、そして「クラウド集中リスク」が新たなリスクのトップ5に入っています。

サードパーティーとは非純正のITツールを指し、正規のものと比べて安価なだけでなくニーズに合わせてスペックを選べることや、市場において正規品が独占状態になることを防ぐメリットがあります。

一方で、互換性や故障時の補償が不十分なことも多く、サードパーティーが何らかの理由でサービスの提供を停止した場合、データを損失してしまうといったリスクを被る可能性があります。

このことは、一つのクラウドに利用を限定している場合も同様です。「クラウドのデータセンターは堅牢であり、サービスが止まることは無い」というイメージに対して、顧客企業の業務に支障をきたすほどのクラウド障害が発生した事例は多数見られています。

例えば、GAFAMのクラウドサービスのデータセンターが猛暑の影響を受けて一時停止されたことで、銀行のアプリが使用できなくなるといった事例が生じています。※3

これらのリスクに対処するために、企業は特定のサードパーティーやクラウドベンダーに依存するのではなく、障害発生時の対処法やオンプレミスとの併用も含めたハイブリッドインフラの活用も検討する必要があります。

※参考元3:GAFAM のサービス停止が企業活動に与えるリスクと対策|東京海上ディーアール株式会社

顧客ごとにITテクノロジーの最適化する

Gartnerは、顧客の世代ごとにカスタマーサービスの利用状況が異なるという調査結果を発表しています。※4

この調査によると、1980年代以降に生まれたミレニアル世代やZ世代の顧客の38%は、サービスに不明点や不具合が生じた際、自分で解決できない場合はカスタマーサービスを利用せずにすぐに諦める傾向にあるとしています。

そして、その後は「そのサービスを利用する頻度が少なくなる」あるいは「二度と利用しない」と回答した割合が半数以上を占めています。

一方で、1965年~1981年ごろに生まれたX世代や団塊の世代は、自分で解決できない場合は、すぐに諦めずにカスタマーサービスに問い合わせをするといった解決策に講じる傾向があるとしています。

このことから、ミレニアル世代やZ世代に対してはAIチャットボットが迅速に解決策を掲示し、それ以前の世代にはカスタマーサービスへの連絡先を分かりやすく表示するといった使い分けが必要になると言えます。

このように、企業は顧客の傾向や価値観を理解した上で最適なIT技術を導入し、ニーズに合わせたサービスを提供する必要があります。

※引用元4:Adapting to the Customer Service Preferences of Gen Z and Millennials|Gartner

まとめ

2024年のITトレンド発表!企業が戦略的にITを活用して優位性を確立するには まとめ

2024年のITトレンドについてまとめると、業務の生産性を高めるAI技術やリスク管理、ESG、そして業界の特徴に合わせたクラウドサービスがトップ入りしていると言えます。

Gartnerが発表した「戦略的テクノロジートレンドトップ10」は、次になります。

1:民主化された生成AI
2:AI TRiSM
3:AI支援開発
4:インテリジェントアプリケーション
5:拡張コネクテッドワーカー(ACWF)
6:継続的な脅威露出管理(CTEM)
7:マシンカスタマー
8:持続可能なテクノロジー
9:プラットフォームエンジニアリング
10:インダストリークラウドプラットフォーム(ICP)

そして、日本国内ではAIチャットボットやナレッジマネジメント、RPAツールといったIT製品で人手不足解消や業務効率化を目指す企業が増加していることや、事業継続計画(BCP)として安否確認システムを活用するケースが増えていると言えます。

2024年、企業がIT技術を戦略的に活用するには、次の3つがポイントとなります。

・自社に合わせて戦略的なIT投資をする
・リスク管理を徹底してクラウド・AI技術を利用しよう
・顧客ごとにITテクノロジーの最適化する

生成AIをはじめとするAI技術を中心に、IT技術は急速に進化しています。
ぜひ、自社ではどのようなIT技術を導入すれば優位性を高められるのか検討してみてください。

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