AI開発の4つのプロセスを解説!必要な技術と環境、成功のポイントを紹介

2023.10.13

AI開発の4つのプロセスを解説!必要な技術と環境、成功のポイントを紹介

生成AIを始め、音声認識や顔認証、自動運転、そして売上需要予測など、AI技術は様々な分野で活用されています。

自社のビジネスに導入して生産性向上を目指す企業や、AI技術を搭載したアプリを開発してプラスαのサービスを提供したいと思う企業も多いのではないでしょうか。

このページでは、AI開発に必要な技術や開発環境、AI開発のプロセス、そしてAI開発を成功させるポイントと外注する際に知っておきたい点も併せて解説します。

AI開発に必要な技術や開発環境

AI開発に必要な技術や開発環境

まずは、AI開発の概要と開発に必要な技術・環境について解説します。

AI開発とはー応用分野と活用事例

AIは、主に3つの分野に分類されます。

AIが実現する3つの機能

AIが実現する機能の1つ目は、売上需要予測や顧客への商品リコメンド、そして検索連動広告といった一定数のデータをもとにニーズを「予測」することです。

2つ目は、音声や画像を認識する認証機能や工場での異常感知機能、そして大量のメールの中から迷惑メールを判定するような一定の規則に従って「分類」する機能です。

そして3つ目は、自動車の自動運転やWebサイトでの顧客対応チャットボット、そして機械翻訳や文章生成、文章要約といった生成AIなど、調査・考察した結果を元にアウトプットを行う「実行」機能があります。

AI開発は、これらAIの機能を搭載したAIシステムやAIモデルを開発することを言います。

AI機能の活用事例

1つ目の「予測」機能を活用すれば、例えばビッグデータを収集・分析して、顧客の属性や購買傾向からマーケティング戦略を練ることができます。

また、モバイル端末に搭載されているGPSを活用し、観光客が混みあう時間帯や天気と人流の関係性を把握し、観光地のまちづくりや広報活動に役立てることも可能です。

そして2つ目の「分類」機能は、例えば医療分野においてがん細胞の種類判別に画像認識技術が役立っています。また、製造業では製品の検査と完成度のスコアリングを自動で行い、正確性と迅速性を実現しています。

3つ目の「実行」機能は、例えばAIチャットボットがオペレーターに代わって顧客への問い合わせに対応することで、人件費削減を実現します。

また、生成AIはユーザーの要望に応じて製品開発のアイデア出しやブログ記事の作成も対応するため、プロダクトやコンテンツ作成にかかる時間を大幅に削減できます。

特にアイデア出しにおいては、膨大なデータをもとに分析を行うビッグデータを活用すれば、人間が思いつかない視点から新たなニーズを発見できる点が評価されています。

このように、AI技術は既に様々な分野で多様に活用されており、活用の仕方は無限にあると言えます。

AI開発に必要な技術・開発環境・人材

AI開発を行うには、次の技術や開発環境を整える必要があります。

AI開発に必要なプログラミング言語

AI開発において最も汎用性が高い言語が「Python」です。Pythonは、機械学習やディープランニングを含む、データ解析ツールやAI製品だけでなく、Webアプリも含む様々な開発に対応します。

習得難易度の低い言語は、他に自然言語処理や統計解析に特化した「R」や統計処理や科学技術計算、機械学習に強い「Julia」があり、難易度は上がるもののWebアプリ開発には欠かせない「JavaScript」もAI開発に使われます。

また、AI開発ではデータベースから必要なデータを取り出す作業が伴うため、データベースを操作するプログラミング言語「SQL」も使用します。

AI開発に必要なフレームワーク

AI開発を効率化するためにはフレームワークの活用が不可欠であり、代表的なものにGoogleが開発した「TensorFlow」があります。

TensorFlowでは、自然言語処理や画像・音声認識、翻訳機能などを構築でき、PythonのコアライブラリやJavaScript向けのライブラリも提供されています。

他に、Python向けに公開されたフレームワークで直感的な操作が可能な「PyTorch」のほか、Amazonがディープランニングで採用している「MXnet」などがあります。

さらに、最近ではコーディング不要の「ノーコードAI」も注目されています。「AutoML」とも言われますが、AI開発に必要な機能が搭載されているため、AIエンジニアやデータサイエンティストなど高度なスキルを持った専門家がいなくてもAI開発が行えます。

具体的には、Googleが提供している「Teachable Machine」やMicrosoftが提供する「Power Apps」などがあります。

AI開発に必要な開発環境と人材

AI開発では、ビッグデータを保存する容量の大きなストレージや、機械学習やディープランニングを可能にする高度な計算能力をもつPCが必要になります。

それには、ベンダーのプラットフォームや機能も利用できるクラウドサービスの活用が最適です。

例えば、AI開発の初心者から上級者まで対応でき、使い勝手が良く迅速性に優れている「Azure AI」や、豊富なプラットフォームを備えており安定性の高いGoogle Cloudの「AI Platform」・「AI Building Blocks」などがあります。

そしてAI開発には、機械学習やデータサイエンスなどの知見のほか、プログラミングと数学、そしてビジネス課題を解決に導くビジネス力を有する人材が求められます。

AI開発の4つのプロセスと外注について 

AI開発の4つのプロセスと外注について

AI開発のプロセスは一般的なシステム開発と同じですが、リリース=完成ではなく、リリースした後も学習とチューニングを続けながらアップデートしていく必要があります。

この章では、AI開発の4つの工程とポイント、そして外部に開発を依頼する場合に用意するRFP(提案依頼書)の内容について解説します。

AI開発プロセス1:構想フェーズ

どのようなAI製品を開発するのかを検討し、開発計画を練る「構想フェーズ」では、主に次の作業を行います。

<構想フェーズの作業>
・自社課題の洗い出し
・AIの開発目的決定
・ROI(費用対効果)と開発期間の検討
・プロジェクトチームの編成 

AIは、企業が抱えている全ての課題に柔軟に対応できる万能ツールではなく、特定の課題を解決することに特化しているツールのため、まずは解決したい課題と開発目的を明確にします。

このときに、利用者や担当業務によって抱える課題が異なる場合があるため、多角的な視点を取り入れるようにします。

また、AI技術の導入が目的にならないように注意が必要です。導入して実現したいことが明確になっていない場合、開発途中で技術の選択に迷ったときに話題性や先進性に惑わされて選択を誤る可能性があります。

そして、AI開発には多額の費用がかかるため、それ以上の効果を確実に得るために開発計画とROIを具体的に設定する必要があります。

開発目的とROIが定まった後は、実際にAI開発に携わるプロジェクトチームを編成します。

メンバーは、事業責任者やプランナー、プロジェクトリーダー、そしてデータサイエンティストなどで構成されますが、社内で内製化が難しい場合は、外部の開発会社や人材を活用します。

構想フェーズは自社の経営に関わる重要な工程のため、外部に依頼する場合は認識の齟齬が無いように念入りにチェックを重ねましょう。

AI開発プロセス2:PoCフェーズ

「PoC(Proof of Concept)」フェーズとは「概念実証」、つまりプロセス1で定めた構想が実現可能かどうかモックアップ(プロトタイプ)を作成し、実証するための工程です。

<PoCフェーズの作業>
・AIに学習させるデータの用意
・モックアップの構築
・データを学習させ検証
・開発計画の検討とスケジュールの作成 

実証に移る準備として、AIに学習させるデータを用意します。この段階では、最初から全てのデータを完璧に揃える必要はなく、現時点で用意できるデータの検証から始め、必要に応じて新たに必要なデータを収集していくと良いでしょう。

そしてモックアップを構築し、簡易的に運用した後は次の点で検証を行います。

・データの質と量は適切か
・出力に誤りがあった場合でもオペレーションに影響は無いか
・想定したROIと処理スピードは実現できているか

問題が無ければ、実際の開発に向けて開発計画とスケジュールを組みます。
外部に依頼する場合は、各機能のモックアップができるたびテストや検証を一緒に行い、改善を重ねていきます。

AI開発プロセス3:実装フェーズ

実装フェーズでは、他のシステム開発と同じく要件定義→設計→コーディング→テスト・バグの修正→リリース→チューニングという工程を経て開発を進めていきます。修正と改善を繰り返す特性から、アジャイル開発手法で進められることが多いでしょう。

そして円滑に開発を進めるには、プロジェクトの中間地点目標や節目のポイントを示す「マイルストーン」を設定し、プロジェクトの進捗をメンバーで随時共有することが大切です。

実装を外部に依頼する場合は、工程ごとに精度を確認できるように受託会社が情報共有に積極的であるかも重要になります。

AI開発プロセス4:運用フェーズ

実装が完了して運用フェーズに進むと、保守・点検を行いながらモニタリングとチューニングを繰り返し、必要に応じて学習用データを追加しながらデータの精度を高めていきます。

ただ、間違ったデータや不要なデータがまぎれていることもあるため、データの量が多ければ多いほど良いというわけではない点に注意しましょう。

AI開発を外注するステップ

AI開発には、データサイエンティストなどの高度なスキルが求められるうえ、技術の進化も急速です。AI開発に不安がある場合は、外部の支援会社や人材を活用すると良いでしょう。

AI開発を外注する際は、通常のシステム開発と同様にRFP(提案依頼書)の作成→見積もり依頼→開発企業を選定するといった順で行います。

RFPには、主に次の内容を記載すると良いでしょう。

<RFPの記載内容例>
・プロジェクトの全体像ー現状の課題と解決イメージ
・スケジュール・予算
・依頼したい開発フェーズ
・プロジェクトの実行体制
・機能(必要な機能)・非機能要求(性能や拡張性、セキュリティ、ユーザビリティなど)
・条件(設計段階から開発、テスト、リリース段階で必要な条件)

AI開発を行う受託企業は、データ分析に特化しているコンサルティング企業やフェーズごとに支援を行うSIer企業など、様々な種類があります。

複数の企業に見積もりを出し、開発実績や専門性だけでなくビジョンが自社と共通するかも比較検討しましょう。

AI開発を成功させるポイント

AI開発を成功させるポイント

最後に、AI開発を成功させるポイントを解説します。

アルゴリズムやプログラムに順応性を

AI開発は、学習とチューニングを繰り返して精度を高めていく性質があるため、随時アップデートを行いやすいように変更を加えやすいアルゴリズムにします。

また、運用中に不具合が生じた際、開発担当者以外でもトラブル対応ができるようにわかりやすいコードにしておくと良いでしょう。

最新技術を積極的に取り入れて開発に役立てよう

AI開発は専門性が高い作業が多いため、高度なスキルを有しているデータサイエンティストやエンジニアへの負担が大きくなりがちです。

「AI開発に必要な技術・開発環境・人材」の章で紹介したノーコードAIは、開発業務の簡略化・効率化に有効です。まずはノーコードAIで開発を行い、微調整や修正が必要なときに専門人材を頼るのも良いでしょう。

また、最近ではAI技術を犯罪利用するケースが増えていることから、23年9月に行われたG7による「広島AIプロセス閣僚級会合」では、開発者が犯罪防止に向けて自発的な取り組みを行うように、年内に国際的な指針を策定するとしています。

AI開発を行う企業は、犯罪や悪用を防ぐためにどのような取り組みができるかを社内で検討し、対策を更新し続けていく必要があると言えます。

まとめ

AI開発の4つのプロセスを解説!必要な技術と環境、成功のポイントを紹介 まとめ

AI開発についてまとめると、AI技術の予測・分類・実行の3つの機能は様々な分野で活用されており、今後も活用の幅は広がると言えます。

AI開発に必要な言語や開発環境は、主に次が挙げられます。

・AI開発に必要なプログラミング言語:PythonやR、Julia、JavaScript、SQLなど
・AI開発に必要なフレームワーク:TensorFlowやPyTorch、MXnet/ノーコードAI
・AI開発に必要な開発環境と人材
→大容量のストレージや計算能力の高いPC
→機械学習やデータサイエンス、プログラミング、数学、ビジネス力を有する人材

そして、AI開発は次の4つのプロセスで進めていきます。

・AI開発プロセス1:構想フェーズ
・AI開発プロセス2:PoCフェーズ
・AI開発プロセス3:実装フェーズ
・AI開発プロセス4:運用フェーズ

AI開発を外注する場合は複数の企業に見積もりを出し、開発実績や専門性だけでなくビジョンが自社と共通するかも比較検討すると良いでしょう。

AI開発を成功させるポイントは、次の2つです。

・アルゴリズムやプログラムに順応性を
・最新技術を積極的に取り入れて開発に役立てよう

AI技術は、今後さらに進化し続け、ビジネスに導入される機会も増えていくと予想できます。企業は、業務の効率化や生産性向上だけでなく、AIにしかできないことを最大限に活用できるように考えていく必要があります。

ぜひ、自社ではAI技術を活用してどのようなAI製品が開発できるのか検討してみてください。

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