【Metaのオープン戦略】Llama 2(ラマツー)とはー概要と大手テック企業との提携について解説!

2023.08.17

【Metaのオープン戦略】Llama 2(ラマツー)とはー概要と大手テック企業との提携について解説!

2023年7月18日、Metaが商用利用可能なオープンソース生成AI「Llama 2(ラマツー)」を公開しました。

高度な自然言語処理を可能にしたLlama 2を無料で提供したことで、多くの企業や個人が最新の生成AIモデルを利用できるようになるとして注目されています。

このページでは、Llama 2の特長や大手テック企業との提携について、そしてLlama 2が導き出した新たなビジネスモデルについて解説します。

Llama 2とはー概要と特長

Llama 2とはー概要と特長

まずは、Llama 2の概要と特長について解説します。

Llama 2とは

「Llama 2」とは、Metaが23年2月に公開した「LLaMA」の第2バージョンであり、ユーザーの質問への回答や文章の要約、感情分析など自然言語を用いた様々なタスクに対応する大規模言語モデル(LLM)の一つです。

Llama 2はLLaMAより40%も多い大量のデータを使って訓練されており、OpenAIのChatGPTに匹敵するほど高度なテキスト生成能力があると言われています。

Metaは、月間7億人以上のアクティブユーザーがいる場合を除いて無料で商用利用できるようにしたため、中小企業や個人プログラマーも最新の生成AIモデルを利用する機会が得られると話題を集めています。

Llama 2の特長

Llama 2は、バリエーションが豊富でカスタマイズ性が高く、どのような開発環境下においても扱いやすい特長があります。

Llama 2にある3つのバリエーションと2つのモデル

大規模なデータセットで訓練される大規模言語モデルは、「トークン」や「パラメータ」の数の多さで精度が判断されます。

例えば、ChatGPTの最新版モデルGPT-4は最大で3万2768トークン(※23年7月時点)ですが、Llama 2は2兆トークンでトレーニングされており、Llama 2のトレーニング数が膨大であることがわかります。

また、Llama 2にはLlama 2-7B/13B/70B(70億/130億/700億)と3つのパラメータ数があります。パラメータの数が多いほど大量の文書から訓練されていて、回答の正確性と信頼性が高いことを示しています。

そして、3つのパラメータそれぞれに事前学習モデルと会話指向モデルがあり、会話指向モデルは100万人以上のフィードバックを重ねて精度を高めています。

パラメーター数を抑えながら高性能を実現

Llama 2の3つのパラメータ数は、他の自然言語モデルと比べて圧倒的に少ない点もLlama 2の特長です。例えば、GPT-3のパラメータ数は1750億個であり、Googleの自然言語モデルPaLMは5400億とどちらも膨大です。

パラメータ数が多いと回答ややりとりの精度が上がるものの、PCのCPUのスペックによっては動作が重たくなってしまう懸念があります。そのため、Llama 2は10万以上のファインチューニング(微調整)を重ねることでパラメータ数を抑え、精度を高めています。

その結果、自然言語モデルを利用するためのオープンソースプラットフォームHugging FaceのリーダーボードではLlama 2がトップを占めるほど、性能の高さが評価されています。

Llama 2でできること

Llama 2は、ChatGPTなどと同様に様々なタスクに対応します。
例えば、質問への回答や文章の要約、機械翻訳だけでなく、感情分析やプロンプトの続きの予測、文章内のキーワードの抽出やコードのバグチェックなど、対応範囲は多岐にわたります。

実際に、Llama 2を利用し企画提案やビジネス戦略・分析などを行うAIツールも開発され始めており、今後は様々な業界で活用されていくでしょう。

Llama 2に残されている課題

現時点では、Llama 2の事前学習に含まれる言語のうち英語が約90%であるのに対し、日本語はわずか0.1%のため、日本語での出力の性能は劣るようです。

また、Llama 2は他の生成AIと同様に、回答内容の虚偽や攻撃的かつ有害な問題のある発言の実例が見られています。様々な機械学習の技術を組み合わせて訓練されたLlama 2でも、ハードルが高い課題として取り組まれています。

大手テック企業との提携によりLlama 2は多くの開発者の手に

大手テック企業との提携によりLlama 2は多くの開発者の手に

Llama 2は、MicrosoftやAmazonなど様々なテック企業と提携しています。

Llama 2はMicrosoftサービスで利用可能に

Microsoftは、23年7月に行われた「Microsoft Inspire 2023」にてMetaが開発したLlama 2を同社のクラウドサービスAzureとWindowsでサポートすると発表しました。

Azureのユーザーは、クラウドネイティブのツールを活用してコンテンツフィルタや「Azure AI Content Safety」により、高いセキュリティ性を維持しながら開発に集中することができます。

また、Windows PCでもLlama 2を実行できるように最適化されるほか、LinuxをWindowsに組み込む「WSL(Windows Subsystem for Linux)」と強力なGPUを利用できるため、ニーズに合わせて活用できます。

Microsoftは、以前からMetaと機械学習推論を高速化するオープンソースプロジェクト「ONNX Runtime」とPython向けの機械学習ライブラリである「PyTorch」を一体化しAzure上でのAI開発を促進するなど、AI開発においてのパートナーシップを組んでいます。

Llama 2の導入によって、さらにAI開発分野における協力体制が強化されると予想できます。

Llama 2はAWSでも利用可能に 

Llama 2は、AmazonのクラウドサービスAWSの「Amazon SageMaker JumpStart」でも利用できるようになりました。

AWSには、機械学習の統合開発環境(IDE)として「Amazon SageMaker Studio」があり、その中に「Amazon SageMaker JumpStart」があります。

SageMaker JumpStartは、機械学習の複雑で高度な開発プロセスを簡素化・かつ高速化できるソリューションであり、Llama 2が利用可能になることで自然言語モデルを用いた製品の開発に迅速に取り組めるようになります。

現在は、米国東部1リージョンと米国西部2リージョンでの利用に限定されていますが、随時対応エリアは拡大していくでしょう。

Llama 2はSnapdragon搭載のモバイル端末やXRヘッドセットでも利用可能に

Llama 2は、スマートフォンやタブレットのほか、XRヘッドセットやIoT、自動車などのモバイル関連企業「Qualcomm(クアルコム)」と提携し、2024年以降のサービス利用開始を発表しています。

Qualcommの半導体プラットフォーム「Snapdragon(スナップドラゴン)」でLlama 2を利用することで、様々なモバイル端末における生成AIアプリを実装できるようになります。

また、同社はクラウドサービスだけに限らず、オンデバイスでもLlama 2を実行できるように最適化を進めているため、機械学習に必要なデータを特定の端末上だけで管理したい場合にも対応します。

Llama 2が導き出した新たなビジネスモデルとは

Llama 2が導き出した新たなビジネスモデルとは

Llama 2の無料公開は、生成AI業界に激震をもたらしただけでなく、新たなビジネスモデルの構築にも貢献したと言えます。

今までOpen AIのChatGPTやGoogleのBardなど、大手テック企業による生成AIのリリースが続く中、「Metaは遅れをとっている」という意見も少なくありませんでした。

しかし、Metaは高度なLlama 2をオープンソースで公開したことで、従来の大手テック企業による中央集権的な仕組みを揺るがすほどの強い影響力を示しています。

また、Metaが展開するInstagramやWhatsApp、そしてThreadsに生成AIを組み合わせ、新たなビジネスを生むビジネスモデルも構築したと言えます。

例えばSNSに生成AIを搭載すると、定期的な投稿だけでなく、企業が顧客向けにSNSで対話するアシスタントや、インフルエンサーの代わりにタイアップやキャンペーンを企画する役割など、様々なサービスが生まれます。

生成AIの開発競争が激動の時代を迎える中、Metaのように自社のビジョンとプラットフォームを軸に、新たなビジネスモデルを生み出せる企業が競争優位性を高めていくと言えるでしょう。

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まとめ

【Metaのオープン戦略】Llama 2(ラマツー)とはー概要と大手テック企業との提携について解説! まとめ

Llama 2についてまとめると、Metaが開発した無料で商用利用可能なオープンソースAIで高度なテキスト生成能力があることから、ChatGPTに匹敵するとも言えます。

Llama 2は、3種類のパラメータ数と2つのモデルをもち、パラメーター数を抑えながら高性能を実現したことで、ユーザーの開発環境に左右されず実装しやすい点が特長です。

ただ、他の生成AIと同様に回答内容の正確さや発言内容のほか、日本語での応答力には課題を抱えており、改善の余地があると言えます。

Metaは、MicrosoftやAmazon、そしてQualcommなど多くのテック企業にLlama 2を提供することで、クラウド上での生成AI開発やモバイル端末での実装を可能にします。

Llama 2がオープンソースとして世界中の研究者や企業、そして個人に触れられることで、生成AIの性能も格段に向上していくと言えます。また、生成AIを利用した新たなサービスや製品も開発されていくでしょう。

今後は、Metaのように自社のビジョンとプラットフォームをIT技術と組み合わせ、新たなビジネスモデルを生み出す取り組みが求められます。

ぜひ、自社ではLlama 2を利用してどのようなサービスや商品が開発できるのか検討してみてください。

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