Apple Vision ProとはーMeta Quest Proとの違いとXR市場の将来性を解説!

2023.08.04

Apple Vision ProとはーMeta Quest Proとの違いとXR市場の将来性を解説!

2023年6月6日、Appleは「空間コンピュータ」という新型ウェアラブルデバイス「Vision Pro」をリリースしました。

Vision Proは、従来のXRヘッドセットと比べて革新的な機能を有するとして多方面で注目されています。このページでは、Vision Proの概要や特長、Meta Quest Proとの違い、そしてXR市場の今後について解説します。

Apple Vision Proが実現する空間コンピュータとは

Apple Vision Proが実現する空間コンピュータとは

まずは、Vision Proの概要を解説します。

Apple Vision Proとは

Appleが公開したVision Proは、コントローラーを使わずに画面を操作することができ、現実の世界と自然につながりながらデジタルコンテンツを楽しめる新型のデバイスです。

同月22日にはVision Pro向けのソフトウェア開発キットである「VisionOS」も提供が開始されました。VisionOSは、Appleの他の製品と互換性をもつため、iPadやiPhone、そしてMacbookそれぞれで利用しているソフトウェアやアプリケーションとすぐに連携できます。

販売開始は2024年以降を予定しており、「AppleのXR業界参入」として世界中で注目を集めています。

Appleが表現する「空間コンピュータ」とは

Appleは、Vision Proを「XRデバイス」や「VRヘッドセット」ではなく、「空間コンピュータ」と表現しています。

「空間コンピュータ」とは、人々の暮らしや仕事に作用するデジタル技術やバーチャル空間を指し、周囲の人とコミュニケーションを取れるようにデバイスを着用したままUIを調整をできる点が特長です。

Appleは、MacからiPhone、Apple Watch、そしてVision Proへと「身につけるコンピュータ」を進化させることを目指しています。

Apple Vision Proの特長とできること

Apple Vision Proの特長とできること

次に、Vision Proの特長と実現することについて解説します。

Apple Vision Proの特長

Appleの多くの画像・音響技術を搭載したVision Proには、次のような特長があります。

コントローラーを使わず、ジェスチャーや視線・音声で操作できる

Vision Proは、リモコンやコントローラーを使わずにジェスチャーや視線で操作できる点が大きな特長です。

12個のカメラと5つのセンサーでユーザーの動きを認識するため、ユーザーはデバイスの前に手をかざさなくても、視線の動きでメニューを選択し、指をつまむ仕草をするだけでアプリケーションの操作が可能です。

Appleは2017年にドイツのアイトラッキング技術を開発する企業「SMI」を買収し、多くの特許を取得しています。今後は、瞳孔の動きからユーザーの集中や迷いといった感情も推測できるようになると予想されています。

そして、Vision Proには6つのマイクを搭載しているため、ユーザーの音声を認識して文字・テキストを入力することも可能です。

これらの機能を支えるのは、MacBook Airなどにも使用され高速なCPU・GPU・Neural Engineを実現するチップ「M2」と、新型半導体チップ「R1」です。

特に「R1」はVision Proにある多くの機能を最適化するために搭載された技術で、超低遅延のストリーミング処理を可能にするため、映像にラグがあることで生じる「VR酔い」を防ぎます。

Vision Proを着用しながら周囲とのコミュニケーションが可能

Vision Proには、デバイスを着用したまま周囲の人とコミュニケーションがスムーズに行える機能「EyeSight」があります。

EyeSightは、ユーザーに誰かが近づいた際に相手を認識できるようUIを変化させ、周囲とのつながりを保ちながらコンテンツを楽しめる機能です。

そして、ユーザーがコンテンツや作業に集中したいときは、デバイスに設置されているダイヤル「Digital Crown」を回転させると目の前の視界からAR画像、そしてVR画像へと段階的にスイッチすることもできます。そしてその時は、周囲の人が見てもわかるようにグラスの透明度を調整してくれます。

ちなみに、Vision Proは眼鏡ユーザーにも対応します。ドイツの光学・電子事業を展開する企業「ZEISS」の「オプティカルインサート」という補正レンズを装着すれば、ユーザーは裸眼のまま鮮明な4K映像を楽しめます。

プライバシー保護とセキュリティ対策も徹底

Vision Proでは、ユーザーの部屋の配置や身体情報、視線の動きやデータなど多くの個人情報を利用するため、オンデバイスでデータ管理できる仕組みを設計しています。

iPhoneの「Face ID」や「Touch ID」と同様に、Vision Proはユーザーの瞳の虹彩を認識し「Optic ID」という認証システムでアンロックできる仕組みを取っています。

そして、ユーザーの虹彩データを含む個人情報は暗号化されて端末の「Secure Enclave」に格納されるため、Appleのサーバーに保存されることはありません。

この認証システムは、アプリストアでの決済や金融関連の機能にも適用されることになり、情報管理に欠かせない認証システムになるでしょう。

Apple Vision Proでできること

Vision Proは、非現実世界への没入体験だけでなく日常的な作業も拡張します。

仕事の効率を高める

従来のVRデバイスの多くは、ゲームや3Dコンテンツのエモーショナルな空間への没入に焦点を当てていますが、Vision Proは日常生活の拡張にも特化しています。

例えばデスクワークでは、Macbookと接続したVision Proを着用するとすぐに目の前に大きな画面を表示させることができるため、PCのサイズに制限されず自由にアプリケーションを操作できます。

また、文字入力の精度を高めるためには、Appleの入力デバイスである「Magic Keyboard」や「Magic Trackpad」を併用できます。

そして、Vision ProはiOSやiPadOSにあるアプリケーションに対応するので、リモートワークに欠かせないチーム作業やビデオ通話などもスムーズに行えます。

ちなみに、ビデオ通話では、事前にユーザーの顔をスキャンして「アバター」を生成し、機械学習技術によって生成されたペルソナが動きを再現してくれるため、通話相手に反応するためにわざわざデバイスを外す必要はありません。

写真や映画、ゲームなどの3Dコンテンツを楽しむ

Vision Proは、写真や映画、ゲームなど3Dコンテンツへの没入体験も充実させています。

Airpodsを代表とする空間オーディオの包み込むようなサウンド技術により、例えばライブ映像やDJブース、そしてプラネタリウム空間なども臨場感溢れる空間に再現します。

さらに、AppleのFaceTimeアプリである「SharePlay」を活用すれば、離れた場所にいる人と通話しながらコンテンツを共有し、一緒に楽しむことができます。

これらの機能は、ビジネスや教育にも役立ちます。
例えば、エンジニアやクリエイターが制作した3Dオブジェクトを立体的に表示させてメンバーとプロトタイプを共有したり、医学生向けにボディパーツの説明を行ったりできるほか、自動車のデザインデモを共有するなど、多分野で活用できます。

3Dビデオを撮影する

Vision Proには、2,300万pixelを有するmicroOLEDディスプレイを搭載しており、言い換えれば切手サイズのディスプレイに4K以上の解像度を実現する画素が集結している超高解像度のディスプレイシステムと言えます。

また、「LiDAR」や「True Depth」を含む5つのセンサーを搭載しているため、立体感のあるリアルな映像を記録することができます。

「LiDAR」は、物体間の距離を正確に測定するセンサーであり、iPad Pro以降に搭載されています。そして「True Depth」は物体の形を読み取るセンサーであり、Face IDを実現する技術です。

これらの機能により、ユーザーは撮影した映像をその場で見ているような臨場感を味わうことができます。

Apple Vision ProとMeta Quest Proの違いとXR市場の今後

Apple Vision ProとMeta Quest Proの違いとXR市場の今後

XRデバイス市場においてMetaが高いシェアを占める中、Appleが参入したことでどのように市場は変わっていくのでしょうか。最後に、両者の違いとXR市場の今後について解説します。

Apple Vision ProとMeta Quest Proの違いとは

Vision ProとQuest Proの違いについて解説します。

実装機能や値段などスペックの違い

Quest Proは、複数のセンサーから得られる映像を組み合わせて自然かつ立体的な3D映像を作成する「MRパススルー」と呼ばれる機能を備えています。また、10個のVR/MRセンサーでアイ&フェイストラッキングを実現する点も特長です。

一方、バッテリーの設置場所やコントローラーの有無については、少し機能性に劣ると言えます。Vision Proは、外付けバッテリーにすることでデバイスの軽量化を実現しているのに対し、Quest Proはヘッドセットの後ろにバッテリーを収める形になります。

また、Vision Proはコントローラーが不要でジェスチャーや視線で操作できるのに対し、Quest Proはゲームでの利用をメインに想定していることもあり、コントローラーが必要になります。

バッテリーは、Vision Proが最大で2時間持続するのに対し、Quest Proでは通常利用で最大2時間半持続するため、Quest Proの方が少し機能的と言えるでしょう。

そして、両者の最大の違いはMeta Quest Proの最低価格が159,500円であるのに対し、Vision Proは3,499ドル、つまり約500,000円と高価格帯である点です。Appleがもつ高度なセンサー技術や画質・音響機能やチップを搭載している点を考えると、妥当だと考える専門家も多いようです。

それぞれの方針の違い

MetaのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏は「エリートや富裕層だけを対象にするのではなく、誰もが手にできるようなMRを」という方針のもと、一般ユーザー向けの商品を展開しています。

つまり、Metaは多くのユーザーが利用するSNSのプラットフォームを提供する企業として大衆向けのデバイスを開発することに注力していると言えます。

一方で、AppleのCEOであるティム・クック氏は、Vision Proのプレスリリースにて「Vision Proはお客様に驚くような体験を届け、デベロッパの皆さんにエキサイティングな新しい機会を提供します」と述べ、Appleが保有する技術を搭載し、画期的なイノベーションを実現する商品を開発したと主張しています。

つまり、Appleは高性能な技術を搭載し新たなカテゴリである「空間コンピュータ」というジャンルを構築し、世界中の開発者に利用してもらうことでさらなる技術の刷新を目指していると言えます。

「空間コンピュータ」とXR市場の今後

Vision Proが「空間コンピュータ」として日常的な作業の拡張や現実世界との併用を可能にしたことで、今まで一部のユーザーにしか馴染みがなかったVRデバイスが、より人々の生活に根ざしたツールに発展していくと期待されます。

今後はAppleやMetaだけでなく、他の大手テクノロジー企業もそれぞれの独自性や得意な分野を活かして競争し合い、空間コンピュータやXRデバイスの技術を発展させていくでしょう。

また、AI技術の急速な進化により、自律的に動作するXR技術の進化も予想されます。

アプリケーションやソフトウェアの開発に関わる企業は、XRの技術を活用して展開できる製品やサービスの可能性を広げていくことが望まれます。

まとめ

Apple Vision ProとはーMeta Quest Proとの違いとXR市場の将来性を解説! まとめ

Apple Vision Proについてまとめると、コントローラーを使わずに画面を操作することができ、現実の世界と自然につながりながらデジタルコンテンツを楽しめる「空間コンピュータ」と言えます。

Vision Proには、次の特長があります。

・コントローラーを使わず、ジェスチャーや視線・音声で操作できる
・Vision Proを着用しながら周囲とのコミュニケーションが可能
・プライバシー保護とセキュリティ対策も徹底

そして、Vision Proでは次のことができます。

・仕事の効率を高める
・写真や映画、ゲームなどの3Dコンテンツを楽しむ
・3Dビデオを撮影する

Apple Vision ProとMeta Quest Proは、それぞれがセンサーやトラッキング機能を有しており、高精度な映像の再現を可能にしているものの、バッテリーの場所やコントローラーの有無、そして価格に違いがあります。

今後は、AppleやMetaのようにそれぞれの独自性や得意な分野を活かして多くのユーザーに利用される空間コンピュータが開発されていくと予想されます。

ぜひ、自社ではVision Proを活用してどのようなサービスを展開できるのか検討してみてください。

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