生成型AIとはー活用メリットと注意点を知り戦略的なビジネス活用を!

2023.05.29

生成型AIとはー活用メリットと注意点を知り戦略的なビジネス活用を!

米国のAI研究機関OpenAIが開発したChatGPTや、MicrosoftのBing、そしてGoogleのBardといった様々な生成型AIが注目されています。

ITリサーチ会社のGartnerによると、過去3年間における生成型AIへの資金投資は創薬とAIソフトウェア・コーディングを中心に17億ドルを超えていることがわかり、今後は業界を問わず斬新なイノベーションを起こすと予想されています。※

このページでは、生成型AIの概要と活用メリット、そして活用の注意点について解説します。

※引用元:ChatGPTを越えてその先へ:企業におけるジェネレーティブAIの未来|Gartner

生成型AIとはー概要と使用モデル

生成型AIとはー概要と使用モデル

まずは、生成型AIと従来のAIとの違い、そして生成型AIに使用される技術について解説します。

生成型AIとは

生成型AIとは、ディープランニングアルゴリズムを使用してデータからパターンや規則性を見つけ出し、新しいデータを生成する人工知能の一種です。

「ジェネレーティブAI」とも呼ばれ、自然言語処理や画像、音声、そして3Dモデルなど様々な分野で急速に発展し、多くの業界で活用が進んでいます。

生成型AIと識別系AIの違い

生成型AIは、従来の識別系AIと比較して革新的な特長があります。

識別系AIとは

従来、AIはあらかじめ与えられた答えをもとに文字や画像を認識し、正解か不正解かを識別する識別系AI(Discriminative AI)が主流でした。

例えば、製造現場では製品の正しい規格をAIに学習させることで、製品が規格の基準に達しているかどうかを判定するといった業務の自動化に貢献してきました。

これは、AIが大量のデータを学習することでパターンを把握し、正しい結果を予測する仕組みのため、大量のサンプルデータが無ければ性能を十分に発揮できないという特徴があります。

生成型AIと識別系AIの違い

生成型AIは、これまで人間にしかできないと思われていた「考える」行為や「コンテンツを自ら生み出す」といった機能を備えており、人間が作ったものと見分けがつかないほど品質が高いことも特長です。

そして、ときには人間が予想しないような既存のアイデアに捉われないコンテンツを生み出す可能性もあり、新たなビジネスチャンスの創出に役立つと期待されています。

生成型AIに使われる生成モデル

テキストや画像を生成するAIには、それぞれ次のような生成モデルが使用されています。

・テキスト生成:自然言語処理モデルTransformerをベースにしたGPT-3

テキストの生成AIには、ChatGPTを開発したOpenAIの言語モデル「GPT-3」が使用されています。GPT-3は、自然言語処理(NLP)のディープランニングモデル「Transformer」をベースにしており、高速・高精度・汎用性に優れています。

そして、2023年にGPT-3をさらに進化させた「GPT-4」がリリースされ、テキストの処理数やコンテンツのボリュームを大幅に向上させたとして注目されています。

・画像生成:VAE・GAN・拡散モデル

「VAE(変分オートエンコーダ)」とは、画像データを圧縮して特徴を学び、それをもとに学習データと似たコンテンツを生成するAIです。

学習を重ねることで複雑性の高い画像を学び、それと似た画像を生成できるため、例えば複雑な工業製品の異常検知などに活用されています。

また「GAN(敵対的生成ネットワーク)」は、認識AIと生成AIを同時に学習させることで精度を上げていく画像生成モデルの一つです。GANは、データが少ないコンテンツからも学習し、高精度の画像を生成できる点が特長と言えます。

例えば、精度の低い画像から高品質な画像に生成することや、テキストから画像を生成、画像や動画を別の画像や動画に仕上げることも可能です。

そして「拡散モデル」は、GANよりさらに精度の高い画像を生成でき、画像生成AIの「Stable Diffusion」や「DALL-E2」などに採用されています。

生成型AIが生成するものとできないこと

生成型AIが生成するものとできないこと

次に、生成型AIが生成する様々なコンテンツと、生成AIにできないことを解説します。

生成型AIが生成するもの

生成型AIは、画像や音声、テキストのほか、ビデオや3Dモデルを生成します。

・画像生成

画像生成AIは、ユーザーがテキストやプロンプトを入力するとオリジナルの画像を生成します。有名なものに、英のスタートアップ企業Stability AIが公開した「Stable Diffusion」や、AI研究所のMidjourneyが公開している「Midjourney」のほか、生成アートとして人気の高いOpenAIの「DALL-E」があります。

ユーザーは従来、自身で画像を作成できないときは画像素材サイトから最適な画像を検索・ダウンロードをしたり、必要に応じてクリエイターやカメラマンにデザインを依頼したりしていました。

画像生成AIを活用すれば、ユーザーはプログラムコードの記述やアルゴリズムに関する知識を習得しなくても、イメージをAIに示すだけで希望の画像を得ることができます。

・音声生成

音声生成AIは、特定の人が発言した音声サンプルの特徴を学習し、その人が発言したように指定したテキストを再生してくれるというものです。

例えば、Microsoftが開発した「VALL-E」は、3秒間の音声サンプルと発言してほしいテキストを入力すると、その人の声で忠実に再現できる音声生成AIです。

VALL-Eは、ソーシャルメタバース企業のMetaが発表した「EnCodec」というAIを使った音声圧縮技術をベースにしており、同社が作成した7000人以上の話者による6万時間を超える音声ライブラリ「LibriLight」を使用しています。そのため、生成する声に怒りや楽しさ、眠気といった感情を反映させることができます。

・文字起こし・テキスト生成

文字起こし生成AIは、OpenAIが開発した「Whisper」が代表的です。Whisperは、Webから68万時間分もの多言語音声データを学習した音声認識モデルであり、例えば議事録の作成や取材音源の文字起こしなどに活用できます。

OpenAIが開発した「ChatGPT」やMicrosoftの「bing」は、Web上の情報を学習することで文章や小説のほか、例えばプログラミングコードの生成やエラー箇所の確認といった専門性が高い質問にも対応します。

また、デジタルマーケティング事業を展開する企業のデジタルレシピが開発した「Catchy」は、新規事業のアイデアや広告用のキャッチコピー作成などライティングのアシスタントツールとして活用されています。

・動画生成

動画生成AIは、画像やテキストをもとに動画の生成を行います。

例えば、Metaの「Make-a-Video」は、わずかな単語やテキストから鮮やかな色彩を使ってキャラクターや風景を描き、動画を生成します。また、画像から動画を生成したり、既存の動画をもとに類似の動画を生成することも可能です。

また、Googleはテキストから高精度な画像を自動生成するAI「Imagen」を使い、約5秒間の動画を生成できる「Imagen Video」を公開しています。
今後は、より長時間の動画も生成可能になると予想されています。

・3Dモデル生成

OpenAIは、テキストから3Dモデルを生成するオープンソースAI「Shap-E」も公開しています。Shap-Eは、プロンプトを入力すると数十秒で3Dモデルを生成します。

この技術は、例えば工業製品の試作品作成や、イベントのプロモーション企画に使うARコンテンツ作成などに活用でき、3Dデザインの関連業務の効率化につながります。

生成型AIができないこと

生成型AIは、ディープランニングを使用してデータから規則性や特徴を見つけ出し、機械学習を重ねることで生成するため、人間のようにゼロからクリエイティブなコンテンツの生成ができるというわけではありません。

また、ユーザーの感情に寄り添い、同じ思考のもと一人一人に合わせてオリジナルコンテンツを生成することは難しいと言えます。このような人間と同様の思考ができるAIは「AGI(汎用性人工知能)」と呼ばれますが、現時点では開発に至っていません。

しかし、OpenAIのCEOであるサム・アルトマン氏は、AGIを開発する利点は非常に大きいものの、誤用や社会的混乱などの深刻なリスクを防ぐために「Planning for AGI and beyond」を公開し、正しく開発する必要があるとしています。

生成型AI活用のメリットと注意点

生成型AI活用のメリットと注意点

最後に、生成型AIの活用で得られるメリットや注意点、そして生成型AIを戦略的にビジネス活用する方法について解説します。

生成型AI活用のメリット

生成型AIを活用すると、次のようなメリットがあります。

生産性・品質の向上

現在は、システム開発において定型業務を自動化するRPAや、自動運転機能による自動走行装置、そして商業施設などで接客を担当するAI搭載ロボットなど、様々な分野でAIが活用されています。

さらに進化した生成型AIは、正しいサンプルを与えることで高品質な画像や音声、テキスト、動画、そして3Dモデルを迅速に生み出すことができ、生産性と品質の向上に役立ちます。

新たなコンテンツ創出のゼロコスト化

ビジネスにおいて最も労力を費やす工程と言えるのが、新たなアイデアの創出や設計作業です。

例えば、膨大なデータをもとにユーザーのニーズを探り、製品の要件を定義して設計するという一連の作業にリソースとコストをかけていましたが、生成型AIがその工程を担うことで容易にアウトプットが可能になります。

生成型AI活用の注意点

生成型AIを活用する上で、次のような注意点があります。

生成型AIの悪用と法整備の遅れ、そして雇用機会の喪失

ChatGPTは、様々な業務の効率化に貢献する一方で、サイバー攻撃に悪用されるリスクを秘めています。例えば、フィッシングメールの文面作成や、マルウェアの開発に利用される可能性が指摘されています。

AI技術やサイバー攻撃が進歩する一方、法律やインフラといった社会基盤の整備が追いついていないため、このまま技術が急速に社会に浸透すると法律で解決できないトラブルが頻発すると懸念されています。

また、米ではアーティストが「画像生成AIに無断で自身の作品を複製された」と集団訴訟を起こす事件が生じたように、著作権侵害の問題やクリエイターの雇用機会をAIが奪う可能性を問題視する意見があります。

企業が生成型AIを活用する場合は、使用するサンプルの著作権について把握しておくだけでなく、人間にしかできない仕事と生成型AIに任せてよい仕事の線引きを明確にしておく必要があると言えます。

生成型AIの正確性に関する疑問

生成型AIは、Webの情報をもとに予測を行っているため、情報が必ずしも正しいとは限らず、時には偏見を含む意見も正しいものとして学習している可能性があります。

そのため、最終的には人間が情報のデータソースを確かめてファクトチェックを行うと同時に、偏見や差別的意見が含まれていないかをチェックする必要があります。

生成型AIを戦略的にビジネスに活用するには

現在、AI技術を活用して業務の効率化やプロセスの最適化に使われるケースは増えてきているとはいえ、生成型AIを活用して直接利益につなげているケースは多くはありません。

今後は「顧客体験をパーソナライズする」という目的のため、企業が蓄積しているデータと生成型AIを融合させ、マーケティングに役立てる仕組み作りが重要です。そして、これまで実現できなかった新しいサービスやビジネスモデルを生むことが、企業価値の向上につながるでしょう。

まとめ

生成型AIとはー活用メリットと注意点を知り戦略的なビジネス活用を! まとめ

生成型AIについてまとめると、ディープランニングアルゴリズムを使用してデータからパターンや規則性を見つけ出し、新しいデータを生成する人工知能の一種であると言えます。

生成型AIは、人間にしかできないと思われていた「考える」行為や「コンテンツを自ら生み出す」といった機能を備えている点が識別系AIと異なります。

生成型AIには、主に次の生成モデルが使用されています。

・テキスト生成:自然言語処理モデルTransformerをベースにしたGPT-3
・画像生成:VAE・GAN・拡散モデル

そして生成型AIは、画像や音声、テキスト、動画、そして3Dモデルを生成しますが、人間の感情に寄り添い、人間と同じ思考のもと一人一人に合わせてオリジナルコンテンツを生成することは現時点では難しいと言えます。

生成型AIを活用すると、生産性や品質の向上や、新たなコンテンツ創出のゼロコスト化といったメリットが得られます。

しかし、生成型AIを悪用するケースに対して法整備が遅れているため様々なリスクが懸念されることや、人間の雇用機会を奪ってしまう可能性が残されています。

また、生成型AIはWeb上にある誤った情報や偏見を含む意見をもとにしている可能性があるため、必ず人間の最終チェックが必要であると言えます。

今後、生成型AIはますますビジネス利用され、新たなサービスやビジネスモデルの創出に役立てられます。ChatGPTのように無料で使えるオープンソースもあるため、ぜひ自社のビジネスにも活用してみてください。

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