iPaaS(アイパース)とは?導入メリットと種類を解説!

2023.05.18

iPaaS(アイパース)とは?導入メリットと種類を解説!

多くの企業や行政で様々なシステムのクラウド化が進む今、データのサイロ化や自動化ツールの運用に伴う業務増加といった問題が生じています。

IoTや5Gの普及により、さらに扱うデータの量は増えると予想されるため、データの一元管理と効率的な運用、そして企業の経営に活かす戦略的な活用が不可欠と言えます。

このページでは、複数のSaaSに分散している業務システムを統合するクラウドソリューション「iPaaS(アイパース)」の概要と導入メリット、そして導入のコツについて解説します。

iPaaSの概要と注目される背景

iPaaSの概要と注目される背景

まずは、iPaaSの概要と注目される背景について解説します。

iPaaSと各クラウドサービスとの違い

iPaaSはクラウドサービスの一つであり、IaaSやPaaS、SaaSとは異なります。

iPaaSとは

iPaaS (Integration Platform as a Service)とは、オンプレミスや複数のクラウドに分散している業務システムやデータを統合し、一元管理を可能にするクラウドソリューションです。

アプリケーションやプラットフォーム、コンテナ、そしてオンプレミスサーバーなど、サービスの種類や環境の違いを問わずデータを統合・連携させ、一つのフローとして実行することができます。

iPaaSとIaaS、PaaS、SaaSとの違い 

代表的なクラウドサービスに、IaaSやPaaS、そしてSaaSがあります。

IaaSは、システムのインフラ部分であるハードウェアをクラウド化したサービスであり、PaaSはハードウェアからOS、ミドルウェアといったプラットフォームを提供します。そしてSaaSは、ハードウェアからアプリケーションまでをパッケージとして提供するクラウドサービスです。

多くのクラウドサービスは、外部システムと連携するためのAPIを提供していますが、統合するためのシステムを開発するには大きなリソースを必要とします。iPaaSは、そういった負担を軽減し業務の効率化を実現します。

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iPaaSが注目される背景

クラウド利用が本格的になったことや、昨今の社会情勢の影響を受けてiPaaSが注目されています。

複数のクラウドサービス利用によるデータのサイロ化

総務省が発表した「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要」のデータ集にある「クラウドサービスの利用状況」によると、企業のクラウド利用状況は2020年が68.7%であったのに対し、2021年には70.4%へ増加し、年々利用する企業が増えていることがわかります。

しかし、部署ごとに異なるクラウドサービスを導入することで他部署とのデータ共有ができない「データのサイロ化」が問題視されています。

データのサイロ化が進むと、データを共有するために従業員がアプリケーションを切り替える必要があり、業務効率化が低下するという問題が生じます。

iPaaSで各々に分散しているクラウドサービスを一つに統合し、一元管理することでデータのサイロ化を解消できると期待されています。

※引用元:令和4年 情報通信に関する現状報告の概要ーデータ集「クラウドサービスの利用状況」|総務省

新型感染症の拡大によるリモートワークの普及

新型感染症の拡大により、多くの企業でリモートワークが急速に普及しましたが、それによって統合管理が追いついていないという問題が生じています。

例えば、リモートワークを円滑に進めるには、勤怠管理システムや業務の進捗を共有するプロジェクト管理ツールなどがあります。

それぞれのシステムをAPIで連携できない場合や、従業員の自宅の業務環境が整備されていない場合、例えばCSVデータをダウンロードし、相手が受け取れる形式に変換しインポートするといった、不必要な手間が生じます。

iPaaSは、こういったクラウドサービスのAPIの連携機能や従業員の利用環境に依存する状況を打破する手段として注目されています。

iPaaSを導入するメリット

iPaaSを導入するメリット

次に、iPaaSの特長と導入するメリットについて解説します。

iPaaS導入メリット1:データの連携と自動転記により大幅な業務効率化が実現

iPaaSは業務で使用する全ての情報を一つのプラットフォームで利用・管理できるため、リアルタイムのデータを効率的に活用することができます。

例えば、顧客情報管理データをもとに、潜在顧客に新たに営業する場合、マーケティングツールとして「Marketo」、顧客の連絡先を確認する顧客管理システム「Salesforce」、そして販促イベントの開催や広告を最適化するツールに「Eventbrite」などを利用すると想定されます。

これらのアプリケーションをその都度切り替えながら、複数の潜在顧客に対してリサーチやアプローチを行うのは膨大なリソースが必要になります。iPaaSでは、データの連携だけでなく自動転記も可能なため、新たな顧客情報を追加する場合もすぐに反映させることができ、ワークフローの大幅な効率化が実現します。

iPaaS導入メリット2:ノーコード・ローコードで高セキュリティの開発が可能

iPaaSには、ノーコードやローコードで開発できるものも提供されています。

ノーコードは、文字通りコーディングを必要としないため、エンジニアでなくても必要な機能をドラッグ&ドロップで選択することで容易にシステムの統合が可能になります。

また、ローコードは開発環境の構築や運用を簡略化させながら、自社に合わせて必要な機能を調整したり、特殊なシステムの連携をしたりしたい場合に適しています。

そして、ベンダーの高セキュリティなクラウド環境を利用できるため、ユーザーはインフラやサーバーにおいてセキュリティ対策にリソースを費やす必要がありません。

iPaaS導入メリット3:データを多角的に分析できる

iPaaSによって各部署のデータを一元管理できるため、様々なデータを組み合わせて多角的に活用することができます。

また、iPaaS製品の中には、データのクレンジングやエンリッチングを自動化する高度な機能を有するものもあります。

データのクレンジングとは、表記ゆれのようなデータの中にある不正確な情報を訂正する処理のことを指します。そしてエンリッチングとは、例えば顧客リストに必要な情報が不足している場合、他のCRMから顧客情報を参照し追記するといった、ローデータの補完機能を指します。

このように、従来なら人が行っていた手間がかかる確認作業や微調整も全てiPaaSが対応してくれるため、すぐに最適化されたデータを戦略的に活用することができます。

iPaaS導入メリット4:新しいシステムと既存システムの連携が容易

iPaaSは、システムの統合や連携を容易にできて拡張性も高いため、すぐにオンプレミスや既存のシステムに新しいクラウドサービスを追加することができます。

従来、オンプレミスとクラウドサービスの連携や複数システムの統合には、大規模な開発作業や多大なコストが必要であったため、スキルの高いエンジニアが在籍する企業や、大規模企業でなければ導入が困難でした。

iPaaSを活用することで、ハイブリッドクラウド環境の整備にも役立てることができます。

iPaaS導入メリット5:人為的ミスを防ぎ、トラブルシューティングを行いやすい

人によるデータ転記やアプリケーション間でのデータ転送作業は、時間がかかるうえ、人為的ミスを招く可能性も高まります。また、データの損失や不整合によるシステムトラブルが生じたときにも、原因の究明に多くの時間を有します。

iPaaSは、データの自動転記を可能にするため人為的ミスを防ぐことができ、かつトラブルの原因究明も自動化できるため、迅速にトラブルに対処することができます。

iPaaSの種類と導入を成功させるポイント

iPaaSの種類と導入を成功させるポイント

最後に、iPaaSを効率的に活用するために、iPaaSの種類と導入を成功させるポイントについて解説します。

iPaaSの種類

iPaaSは、ベンダーによって対応システムやサービスの種類が異なります。自社の導入目的や開発環境に合わせて選択しましょう。

・レシピ型

レシピ型は、一連の業務で使用する各アプリケーションを連携させ、必要なアクションを一元管理できるように「レシピ」としてあらかじめセットされているサービスで「Zapier」や「Anyflow」などが挙げられます。

プログラミングやデータ連携の知識が無くても簡単に操作できるため、非エンジニアでも迅速に対応できる点がメリットです。

・ETL/ELT型

ETL/ELT型は、企業のデータをBIによって分析しやすい形に書き出し、必要に応じて統合・変換を行い、そして変換したデータを対象のシステムへアップロードするという仕組みを取ります。

検索エンジンやGoogleアナリティクス、SNSといった情報源から得られるデータの分析に強く、代表的な製品に「AWS Glue」などがあります。

・EAI型

EAI型は、企業の業務アプリケーションを統合し、目的に応じて最適なデータを見つけやすくする「データカタログ化」を実現します。

ETL/ELT型をさらに高度化させたツールであり、必要なタイミングでデータをリアルタイムで連携させることができます。代表的なものに「Informatica」があります。

主に多様なデータの迅速な連携を目的とするため、一度に処理できるデータの量には制限があります。

・ESB型

ESB型は、異なる複数のアプリケーションを一つの大規模なシステムとして利用できるように統合するツールであり、データの連携にはSOA(サービス指向アーキテクチャ)を使用します。

多くのアプリケーションやソフトウェアを連携するシステム基盤を構築できるため、大規模なインフラを抱える大企業に適していると言えるでしょう。代表的な製品に「Mulesoft」が挙げられます。

iPaaSの導入を成功させるポイント

iPaaSを導入して業務の効率化を実現するには、次の点を意識しましょう。

RPAとiPaaSを連携させて、業務フロー全体の自動化を実現

システムの自動化ツールとしてRPAがありますが、RPAは人が行っているルーティンワークの自動化を可能にするにとどまり、状況に応じて最適な判断をする作業には対応していません。

そのため、自動化する範囲を特定する必要が生じ、その都度人間が確認を行う必要があるといったデメリットがあります。

しかし、iPaaSで複数のシステムを統合して一つの業務フローに統合し、それをRPAで自動化することで、業務フロー全体を自動化するハイパーオートメーションが実現すると言えます。

効率的な運用には、ベンダーのサポートや専門人材の活用を

iPaaSには、ノーコードの製品も多数存在しますが、自社に合うように最適な製品を選択したり、必要に応じて機能の調整を行うには、やはりシステム開発の知見を有するエンジニアの存在が不可欠です。

特にiPaaSは海外製の製品も多いため、困ったときに適切なサポートを受けられるかどうかを見極めておく必要があります。

企業全体が最適な形で自動化を実現させ、データを戦略的に活用するためには、ノウハウを有する専門人材やサポートが充実しているベンダーを選択すると良いでしょう。

まとめ

iPaaS(アイパース)とは?導入メリットと種類を解説! まとめ

iPaaSについてまとめると、iPaaSはオンプレミスや複数のクラウドに分散している業務システムやデータを統合し、一元管理を可能にするクラウドソリューションであると言えます。

iPaaSを導入することで次のメリットがあります。

・データの連携と自動転記により大幅な業務効率化が実現
・ノーコード・ローコードで高セキュリティの開発が可能
・データを多角的に分析できる
・新しいシステムと既存システムの連携が容易
・人為的ミスを防ぎ、トラブルシューティングを行いやすい

また、iPaaSには次の種類があるので、自社のシステム環境や規模に合わせて選択するとよいでしょう。

iPaaSの導入を成功させるには、RPAとiPaaSを連携させて業務フロー全体の自動化を実現すること、そしてベンダーのサポートや専門人材を活用して効率的に運用することが望まれます。

複数のクラウドサービスを利用している場合や、オンプレミスとクラウドを併用していてデータ管理に課題を抱えている方は、ぜひiPaaSの導入を検討してみてください。

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