メタバースビジネスの課題とは?メタバースの活用事例と企業ができる取り組みとは

2023.02.09

メタバースビジネスの課題とは?メタバースの活用事例と企業ができる取り組みとは

「メタバース元年」とも呼ばれている今、メタバース市場は急速に拡大を進めています。

総務省の「令和4年 情報通信に関する現状報告の概要」には、メタバースの世界市場は2021年で4兆2,640億円であったのに対し、2030年には78兆8,705億円まで拡大すると予想されています。※

しかし、メタバースビジネスにはいまだ不透明なところが多く、リスクが大きいとする意見があるのも事実です。

このページでは、メタバースビジネスの活用事例と今後の可能性、そして課題と解決策について解説します。また、企業が今からできる取り組みについても言及します。

※引用元:総務省|令和4年版 情報通信白書

メタバースビジネスの現状と今後ー活用事例

メタバースビジネスの現状と今後ー活用事例

まずは、メタバースの実際の活用事例と今後の可能性について解説します。

メタバースビジネス活用例1:イベント開催

メタバースビジネスの主な活用例に、イベント開催があります。

バーチャルマーケット

メタバースで開催される世界最大級のVRイベントとして、「バーチャルマーケット」があります。小売業や製造業など業界を問わず多くの企業が出展し、参加者はデータやリアルの商品の売買もできるため、メタバースのフェスのような感覚で楽しむことができます。

例えばアパレルショップのBEAMSホールディングスは、同マーケットのBEAMS HARAJUKUの店内でバーチャル接客サービスを提供したことで、実店舗にアクセスしたユーザーが増えるといったメリットを得ています。

※参考:BEAMS

地方創生プラットフォーム

地方の観光名所をメタバースで再現し、地方創生につなげる取り組みも行われています。

例えば、人材派遣会社のパソナを傘下にもつパソナグループは、地方創生プラットフォーム「Pasona Connect」の提供を開始しました。ここでは、メタバース内で観光地やお土産店などが再現されており、訪れた人々は地域の写真や生配信動画などを通じて観光気分を楽しむことができます。そこで地方と都市部の交流が生まれることで、地域の産業復興につながっています。

※参考:パソナグループ|地方創生プラットフォームサービス

メタバースビジネス活用例2:業務空間の再現 

メタバースは、オフィス空間を再現するだけでなく、製造業の業務の効率化や最適化のためにも活用されています。

メタバースオフィス

リモート勤務を導入している多くの企業では「コミュニケーションを取りにくい」といった課題が生じていますが、メタバースオフィスの活用で解消したという事例があります。

例えば、半導体企業であるキオクシアは、メタバースオフィスサービス「oVice」を利用して従業員同士の気軽なコミュニケーションを実現させています。

同サービスでは、部署を横断した自由なコミュニケーションや気軽な声かけができるため、「メンバーの状況がわからない」「気軽に声をかけにくい」といった課題を解消しています。

※参考:oVice

仮想工場

メタバースは、実世界のものをデジタルコピーし仮想空間に表現して実世界と連動させる「デジタルツイン」という技術があります。この技術を活用して、メタバース内に仮想工場を建設し、生産過程に関わるあらゆる工程をシミュレーションすることができます。

例えば自動車メーカーのBMWは、半導体メーカーのNvidiaが開発したメタバースの開発プラットフォーム「Omniverse(オムニバース)」を利用しています。ここでは製造における作業指示やロボットのプログラミングなど、全ての生産計画をシミュレーションできるため、結果的に30%の時間短縮に成功しています。

※参考1:nVIADA
※参考2:BRIDGE

メタバースビジネス活用例3:医療サービスの研究開発

医療分野においても、メタバースがオンライン診療の質を向上させる手立てとして活用されています。

例えば、順天堂大学と日本IBMは、順天堂医院をメタバース空間に模した「順天堂バーチャルホスピタル」を構築しています。患者がバーチャルホスピタルに訪れることで診療前の不安を軽減でき、また医療従事者と家族がコミュニケーションを取る場になるとして役立てられています。

また、メタバース空間で患者が治療を疑似体験することで、難しくなりがちな治療の内容をイメージしやすくなるというメリットもあります。

※参考:順天堂NEWS

メタバースビジネス活用例4:持続可能な都市の構築を実現

メタバース内で企業活動や社会活動を推進することは、SDGsが掲げる「持続可能な都市の構築」の実現にもつながります。

例えば、先述した「地域創生プラットフォーム」は、地域の個性を活かしながら地方産業の活性化につながるため、「デジタル田園都市国家構想」の実現につながります。

また、様々な理由で現実社会で働くことが難しい人材でも、メタバース空間であれば仕事をし、サービスを購入するといった経済活動が可能になると、SDGsの「誰一人取り残さない」というテーマを実現できます。

※参考:外務省 国際協力局 地球規模課題総括課

メタバースビジネスの課題と解決にむけて

メタバースビジネスの課題と解決にむけて

メタバースビジネスは様々な可能性を秘めていますが、いまだ多くの課題が残されています。

メタバースビジネスの課題1:日常利用には難易度が高い

メタバースは、ゲーム業界やイベント施策などで多く利用されていますが、日常的に利用するには少しハードルが高いようです。

<課題>

メタバースをスムーズに利用するには、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)や3Dグラフィックをスムーズに処理するPC、HDMIとDisplayPortのような接続端子など、様々な装置が必要になります。

そのため、企業や学校などで集団利用する場合、PCの環境整備や学習コストを費やして参加者の足並みを揃える必要があるため、容易ではありません。

また、中には乗り物酔いのような「VR酔い」をする人もいるため、HMDを装着しなくても利用できる工夫が求められます。

<解決にむけて>

HMDは高価なものが多い印象ですが、Metaの「Meta Quest 2」は59,400円(2023年2月時点)で販売され、比較的手軽に購入できる価格帯になっています。今後はさらに手軽な価格でコンパクトになり、多くの人が利用しやすくなっていくと予想されます。

また、メタバースをより身近に感じてもらうための取り組みもあります。

例えば、東京大学大学院工学系研究科・工学部が提供している「メタバース工学部」では、中高生や社会人向けに参加型メタバースイベントを開催しています。今後は、このような参加型イベントを通じてメタバースの良さを理解することで、より身近な存在になっていくでしょう。

※参考:Meta|Meta Quest 2

メタバースビジネスの課題2:運用・セキュリティの課題と専門人材の不足 

メタバースのビジネス利用には、運用上の課題や専門人材が不足しているという課題が残されています。

<課題>

メタバースは、プラットフォームの種類が増えてきたとはいえ、仕様が標準化されているわけではなく互換性はありません。そのため、ユーザーが複数のメタバースを利用したい場合は、プラットフォームごとにそれぞれのアバターを作成する必要があります。

また開発する企業も、実現したいサービスやターゲティングを含めた多角的な視点で最適なプラットフォームを選択する必要があるため、学習コストがかかります。

そして、メタバースビジネスはセキュリティ性も懸念されています。
メタバース内では基本的にアバターで活動するため、取引相手の素性が不明なことも珍しくありません。それゆえ、アカウントの乗っ取りやなりすまし、不正行為を受けたとしても犯人の特定が難しいというリスクがあります。

そういった事柄を踏まえてメタバースビジネスの開発・運用を行うには高度なスキルと幅広い知見が求められますが、それに対応する専門人材は不足しているのが現状です。

<解決にむけて>

メタバースビジネスを効率的に開発・運用していくには、実際にプラットフォームを利用して従業員が体系的に学習していくこと、そして外部パートナーの利用が有効です。

例えば「TheSandbox」のようなNFTや仮想通貨などメタバースに関わる全ての知見が使用されるプラットフォームを利用すれば、メタバースを体系的に習得することができます。

そして、実際にメタバースビジネスを導入する際は、メタバースの導入法を支援してくれるコンサルティング会社を活用すると効果的でしょう。

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メタバースビジネスの課題3:法律整備の遅れ

メタバースビジネスの最も大きな課題と認識されるものの一つに、法整備の遅れがあります。

<課題>

メタバースの中では国境がなく、現実社会の法律も適用されないことが少なくありません。

例えば、メタバースの商取引で使われることの多い「NFT」は、所有権が明確なデジタルデータではあるものの、現実社会の法律が定める「有体物」ではありません。そのため、著作権による保護は受けられず、取引で何らかのトラブルが生じたとしても解決は難しいと言えるでしょう。

<解決にむけて>

2022年8月、経済産業省はWeb3.0やメタバースビジネスにおける研究事業「Web3.0時代におけるクリエーターエコノミーの創出に係る調査事業」を設置しました。この事業では、法的論点の整理や海外事例の調査などを行い、メタバースビジネスの推進を目指しています。

また、知的財産戦略本部では、メタバース内のコンテンツ等をめぐる法的課題に対応する対策を検討し合う「知的財産推進計画2022」を決定しています。

さらに民間では、2022年3月にPanasonicやKDDIなどがメタバースにおけるガイドラインの提言などを行う「一般社団法人メタバースジャパン」を発足させています。
今後はこういった取り組みが進み、メタバース内での環境整備が進むと期待できるでしょう。

※参考1:経済産業省
※参考2:内閣府
※参考3:Metaverse Japan

メタバースビジネスで企業がするべきこと

メタバースビジネスで企業がするべきこと

最後に、実際にメタバース事業化を進めるにはどのような取り組みが必要なのかを解説します。

DXを進めてメタバースに関する理解を深める

メタバースビジネスは、NFTなどデジタルデータの取引が中心になります。そのため、社内の決算業務などを可能な限りデジタル化しておくとスムーズに対応できます。

また、社内でメタバースに関する理解を深める取り組みを行い、具体的なビジネスイメージをもっておくことも重要です。
例えばソーシャルメタバース企業であるMetaは、従業員同士がメタバース内でアバターとなり、会議を行える「Horizon Workrooms」をリリースしています。

このようなツールを実際に使いながら従業員自身がメタバースを体験することで、メタバースビジネスへのヒントが見つかる可能性もあります。

自社の強みと特長を活かしたメタバースビジネス戦略を立てる

自社でメタバースビジネスを継続的に成長させるには、自社の強みやVR/AR技術との親和性、ターゲットなどを整理したうえで戦略を立てていく必要があります。

また、VR/AR技術が一般的に多く利用されるようになるまでは、大衆向けのメタバースサービスを提供してもヒットしない可能性があります。最初は、ゲームユーザーや3次元空間でアバターを操ることに関心がある層に焦点を当て、マーケティング施策を行った方が有効でしょう。

外部の支援機関やパートナーを積極的に活用する

メタバースと自社事業をどのように組み合わせ、どのように参入していけばよいのか決めかねる場合は、研究所や外部の専門人材を積極的に活用しましょう。

例えば西川コミュニケーションズは、2021年中部地域のものづくり企業が持続的に発展するためのDX推進やVR・メタバースなどを活用した事業支援を行う研究機関「MONOZUKURI-X研究所」を発足しています。

同機関では、開発に必要な機材導入のための補助金・助成金の獲得支援のほか、XR支援なども行っているため、効率的な運用に役立ちます。

また、メタバースビジネスの効率的な運用には専門人材の存在が重要です。
VR/ARを使ったシステムの開発に対応できる人材は、副業人材や地方の人材など幅広い選択肢から探すと良いでしょう。

「ふるりもエンジニア」は、フルリモートの案件に特化したマッチングプラットフォームです。仲介手数料等をカットしながら直接エンジニアとマッチングできるため、地域を問わず人材を探したい場合は、ぜひ活用してみてください。

※参考:MONOZUKURI-X研究所

まとめ

メタバースビジネスの課題とは?メタバースの活用事例と企業ができる取り組みとは まとめ

メタバースビジネスについてまとめると、メタバースはイベント開催やオフィス空間の再現、仮想工場としての利用だけでなく、医療業界や持続可能な都市の構築など、多方面で活用されています。

一方で、メタバースを日常利用するには難易度が高く、運用・セキュリティ面で課題が残る点や専門人材が不足している点、そして法整備が遅れている点が課題と言えます。

これらの課題に対し、官民それぞれが連携しながら研究所の設立や支援を行っています。企業は、自社のDXを進めてメタバースとスムーズに連携できる体制を整えておくことや、自社の特長を活かした戦略を立てること、そして支援機関や外部パートナーを積極的に活用することなどが求められます。

メタバースビジネスは今後ますます拡大すると予想されます。ぜひ、自社ではどのように活用し、経営に役立てていけるのかを考えてみてください。

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