エンジニアから注目されているリスキリングとは?リカレント教育やOJTとの違いも

2023.01.27

エンジニアから注目されているリスキリングとは?リカレント教育やOJTとの違いも

DX社会においてエンジニアが求められるスキルは大きく変わりつつあります。

日々更新される知識や変化するIT技術に対応するために、「リスキリング」という学習方法は世界全体で注目されています。

ここでは、リスキリングの概要やさまざまな教育法との違い、エンジニアからリスキリングが注目されている理由、企業がリスキリングを推し進める3つのメリットを解説します。

リスキリングとは?

リスキリングとは?

「リスキリング(Reskilling)」とは、今後新たに発生する業務で必要となるスキルや日々更新される知識を学ぶ取り組みのことです。

技術革新やビジネスモデルの変化に対応するため、業務を遂行しながら技術や知識などの学びなおしをする方法で、新しい分野の勉強を行うことや改めて教育し直すことを意味します。

経済産業省の定義では、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する/させること」とされており、現在行っている業務のスキルアップだけでなく、新しい領域の知識を習得することもリスキリングとしています。

個人が自主的に学ぶ機会を設けるより、社員のスキルアップを目的とした企業がプログラムを提供するケースが一般的です。

リスキリングとリカレント教育、OJT、アップスキリング、生涯学習の違い

リスキリングとリカレント教育、OJT、アップスキリング、生涯学習の違い

社会に進出してからの学習方法はいろいろなものがあり、リスキリングのほかにもリカレント教育やOJT、アップスキリング、さらに生涯学習などがあります。

目的や学び方などの点で違いがあるので、それぞれを解説していきましょう。

リカレント教育

「リカレント(recurrent)」教育は、個人が企業内で業務に従事しながら新たなスキルや知識の取得を目指して、学び直しをすることです。

リカレントは日本語で「反復」「循環」などと訳されるように、個人が会社を退職や休職して仕事から離れ、大学などに通って学びに専念することを指します。

総務省の「情報通信白書(平成30年度版)」では

「リカレント教育は、就職してからも、生涯にわたって教育と他の諸活動(労働,余暇など)を交互に行なうといった概念」

としています。

このように、「社会人が新たな知識やスキルを習得する」という点ではリスキリングと共通していますが、リスキリングは業務と同時進行して学ぶのが基本で、リカレント教育は原則として就労と学習を交互に行うのが一般的です。

引用:総務省 / リカレント教育の必要性

OJT

OJT(On the Job Training)は、実務を通しながら上司や先輩社員の指導を受けて業務知識を身につける育成する学習方法です。

実際の業務を題材にして若手社員や後輩に知識や技術を計画的に伝える手法なので、研修やマニュアルだけではなかなか実践につながらない知識・スキルを身につけることができるのが大きな特長です。

業務と学びが同時に行われるため、業務に必要なスキルを身につけていくといったポイントではリスキリングと近いといえるでしょう。

しかし、OJTの目的は「現在の業務に必要なスキルの取得」なので、新たな業務を見据えたスキル取得を行うリスキリングとは学びの目的や範囲が異なっています。

アップスキリング

アップスキリングとは今現在の業務を遂行する上で、スキルアップやキャリアアップを目的とした学習をすることを意味します。

アップスキリングを例えると、使用しているプログラムのバージョンアップといっていいでしょう。

一方、リスキリングは新しいスキルを身に付けたり、今の業務で必要とされる分野の大幅な変化に適応するための学習なので、新しいプログラムをインストールするのに似ています。

そのため、アップスキリングとリスキリングは、目的や学習範囲が異なっているのです。

生涯学習

「生涯学習」とは、生涯・終年にわたり学びを行うことを指します。

文部科学省の『文部科学白書 (平成30年度版)』では

「一般には人々が生涯に行うあらゆる学習、すなわち、学校教育、家庭教育、社会教育、文化活動、スポーツ活動、レクリエーション活動、ボランティア活動、企業内教育、趣味などさまざまな場や機会において行う学習」

と、生涯学習の意義を捉えています。

在職中でも退職後でも勉強を行うことが生涯学習なので、業務に関連することや自己啓発、そして趣味の知識を深めることも生涯学習といえます。

リスキリングは企業に提供される機会を活用することが多いのに対し、生涯学習は自身の学びなので対象になる分野や目的に違いがあります。

引用:総務省 / 生涯学習社会の実現と教育施策の総合的推進

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エンジニアからリスキリングが注目されている理由

エンジニアからリスキリングが注目されている理由

リスキリングはエンジニアからの関心が急激に高まった学習法です。

その理由は3つあります。

1. 世界的なリスキリングへの関心の上昇

リスキリングは日本国内だけでなく、世界的に注目されている学習方法です。

2020年に開催された政治・経済・環境などの各分野のリーダーや専門家が集結し、スイスで開催された世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」で、「リスキリング革命(Reskilling Revolution)」が発表されました。

「リスキリング革命」とは、第4次産業革命に伴った技術の変化に対応するため、新たなスキルを獲得して2030年までに10億人により良い教育やスキル、仕事を提供するというスローガンです。

日本でも経済産業省は「第四次産業革命スキル習得講座認定制度(通称:Reスキル講座)」を設定し、社会人のスキルアップを支援しています。

これは、厚生労働省で行っている「教育訓練給付制度(専門実践教育訓練)」と連携して助成金を出す仕組みで、負担する金額を最小限に抑えることができるようになっています。

近年、世界的に「社会や産業の変化に対応した人材再教育」が課題となっており、リスキリングへの関心が上昇しているのです。

2. DX の推進や働き方の変化

リスキリングがエンジニアから注目され始めたのは、近年のDX の推進や働き方の変化が大きいでしょう。

IT技術の進化は市場規模を拡大させ、さまざまな業界で先端技術を駆使したサービスの実用化が実現しています。

今後も社会全体はデジタル化に移行する傾向は続き、これまで以上に経済や社会全体のデジタル化が促進されることが予想され、DX を本格的に実現するために新しい知識が必須となりました。

加えて、コロナ禍でのテレワークやリモートワークといった働き方は、今まで必要としなかったコミュニケーションツールなどの導入を必要とし、業務効率化のためのIT活用が求められました。

IT 部門以外の社員にもリスキリングを行うことが必要となり、企業側はデジタル知識の習得を求めています。

このようにキルの大幅な変化に適応するため、新たな知識を獲得するリスキリングへの関心が高まっています。

3. 新時代の変革を担うエンジニアの需要が急増している

業務を遂行しながら新しい知識やスキルを学ぶリスキリングは、ITを活用したDX戦略を進める企業にとって専門性を持ったIT人材を育てるのに必要不可欠です。

日本ではDXが推進されているにもかかわらず、2025年には43万人のIT人材が不足し、2030年には最大約79万人不足すると予想されています。

既存のシステムから脱却できていない企業が多い日本では、今さらながらセキュリティ対策やサービス運用に力を入れ始めている結果、すでに数少ないエンジニアの取り合いになっており、今後予想されるサービス運用に危機感を抱いている企業も多いでしょう。

近年行った調査では、日本企業の多くが事業戦略の変革を担うエンジニアの人数や質について「大幅に不足している」「やや不足している」と回答しています。

他国に比べてDX が進んでいないといわれている日本では、1 つの領域を極めた専門家だけでなく、多様性を持ったIT人材を育てることが急務となっており、さまざまなスキルを習得するためにリスキリングが注目されているのです。

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企業がリスキリングを推し進める3つのメリット

企業がリスキリングを推し進める3つのメリット

企業がリスキリングを推し進めるメリットは3つあります。

リスキリングを推し進めるメリット1:業務効率や生産性の向上

リスキリングを行ってITスキルをアップさせることで、業務効率や生産性の向上が期待できます。

例えば、人の手によって行われている業務は、デジタル化してITを活用することにより工数削減が狙えます。

そして、データ活用のスキルを身に付けることで、これまで検討や調査にかかっていた時間が短縮されれば他の業務に使える時間が増えるでしょう。

リスキリングによる学習で従業員のスキルを向上させ、業務の効率化や生産性を向上させれば、業務時間の削減が期待できるので、余剰人員を他の業務に回すことやコア業務に費やすことも可能です。

リスキリングを推し進めるメリット2:従業員満足度のアップ/イノベーションの創出

リスキリングを行ってIT活用の幅が広がれば、従業員にとって「少ない時間で質の高い仕事ができた」というモチベーションアップに繋がります。

今まで当たり前に行ってきた残業や休日出勤が減り、従業員のワークライフバランスの実現も期待できるでしょう。

さらに、業績の効率化や生産性の向上を賃金に反映するなどの待遇の改善が期待できるなら、従業員満足度はアップします。

そして、リスキリングによってスキルアップした従業員は、新しい視点を得られたり多角度から物事を思考できるようになるかもしれません。

そうすると、今まで考え付かなかった革新的なアイデアが生まれてくることが期待でき、イノベーションの創出に繋がることがあります。

アイデアは充分に吟味しなければなりませんが、新規事業への一歩になったり事業拡大へのきっかけになるかもしれません。

リスキリングを推し進めるメリット3:採用や教育コストの削減

社内でリスキリングを行うことによって、従業員のスキルがアップすれば、DXスキルの高いIT人材を新たに採用するコストや社内育成の費用が抑えられます。

自社をよく知っている既存の従業員をリスキリングの対象にすることで、これまで培ってきた企業理解と新しいスキルを融合することも可能です。

外部からのIT人材の採用は、自社で能力が適切に発揮されるか分からないリスクも秘めていることから、リスキリングによって自社従業員の質をアップさせる方が企業のメリットになります。

まとめ

エンジニアから注目されているリスキリングとは?リカレント教育やOJTとの違いも まとめ

リスキリングを進める上では、取り組みやすい環境をつくることがポイントになります。

対象となる受講者へリスキリングを行っている時間は、対象とならない従業員の負担が増えることが予想されます。

「なぜリスキリングが必要なのか」を従業員に理解させてから、リスキリングに取り組みやすい制度や仕組みをつくっていくほうがリスキリングをスムーズに導入できるでしょう。

リスキリングの対象となる受講者も周囲の理解を得てから学び直しをする方が、ポジティブな姿勢で取り組めます。

さらに、リスキリングの目標設定や評価基準を設け、インセンティブに反映するなどの措置が必要かもしれません。

エンジニアに必要なスキルを獲得できるような環境整備を行い、ぜひリスキリングに取り組んでみてください。

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