PoC(概念実証)とは?検証する項目や成功させるためのポイント

2022.12.07

PoC(概念実証)とは?検証する項目や成功させるためのポイント

PoCとは、新しい概念や理論・アイデアを開発する前に、実現の可能性や効果を検証する工程のことです。

最近では、PoCでの検証を行ってからITシステムの導入新プロジェクトをスタートさせることが一般的になりつつあります

新システム開発を行う際の成果予測やリスクマネジメントが可能になるなど有用性が高いPoC。

検証する項目やプロトタイプ・MVPとの違い、PoCが必要な理由、4ステップで実行する方法など成功させるためのポイントなどを解説します。

PoC(概念実証)とは?

PoC(概念実証)とは?

PoC(概念実証)とは、新しい商品やサービスの開発をスタートさせる前に行う検証のことです。

PoCは「ポック / ピーオーシー」と読み、新しい概念や理論、アイデアを実際の開発に移す前に、実現の可能性や効果を検証する工程のことを指します。

例えば、新規プロジェクトの立ち上げや新しいシステムの導入の際には、あらかじめ実現できるかどうかを正しく見極めることが必要です。

そのため、開発するサービスやプロダクトの簡易版を作成し、運用を開始する環境と同じ状態で検証を実施します。

その結果から「期待する効果が得られるか」、また「ビジネスとして成立するか」などの評価を行いながら、同時に改善点や問題点を洗い出すことがPoCなのです。

効率のよいシステム運営へと導くために、PoCの必要性は高まっており、事前にリスクを見つけ出しておいて回避するのは、コスト削減の実現にも有効な手段といえるでしょう。

多くの企業が競争力の維持や強化のためDX推進に取り組んでいる状況のなか、PoCは必要不可欠な工程です。

PoCで検証する3つの項目

PoCで検証する3つの項目

PoCで検証するのは、主に3つの項目です。

・実現性

・効果とコスト

・具体性

・実現性

新しいシステムやサービスが、技術的に実現可能かどうかをPoCで検証します。

例えば、IoTセンサーが実際に利用される環境で正しく機能が搭載されているか、想定通りデータを収集できているか、トラブルが起きていないか、加えて、正式稼働したときに電波が正常に届くかなどといった内容が、実現性についての検証です。

・効果とコスト

現場の環境になるべく近い形で利益につながるかどうか、ニーズに見合う効果が得られるか、を導入前にPoCで検証します。

例えば、無人店舗を運営した場合、レジを自動化することによって費用対効果がどのように変化するのかを検証することが、効果とコストの検証です。

投資した結果、想定した利益が得られない場合は、検証しておいた結果を基に改善策を練るか、プロジェクトの取り止めを検討したほうが賢明です。

また、新システム開発を進めるうちに、「システムを導入する」ことに目的がすり替わってしまうケースもあるでしょう。

このような場合でも、最終目的は費用対効果の達成であることを忘れてはなりません。

・具体性

実現性や効果とコストを検証したうえで、サービスの簡易版を実装したとき、システムがどのように稼働するかを見極めるためにPoCで検証します。

「具体性」の検証は、プロジェクトの実行に踏み切るかどうかを判断する重要な項目であり、最終段階で行われるのが一般的な流れです。

開発したシステムやサービスに技術的な問題点がなくても、PoCで検証した結果、実際に利用するユーザーが「使い勝手が悪い」と判断するようなものであれば、導入を見送る方向へ行くことも可能となります。

このような問題点やトラブルを前もって解消できるのがPoCを取り入れる効果です。

開発したシステムやサービスに技術的な問題点がなくても、PoCで検証した結果、実際に利用するユーザーが「使い勝手が悪い」と判断するようなものであれば、導入を見送る方向へ行くことも可能となります。

このような問題点やトラブルを前もって解消できるのがPoCを取り入れる効果です。

PoC・プロトタイプ・MVPの違い

PoC・プロトタイプ・MVPの違い

PoC(概念実証)はいろいろな業界で使われていますが、ソフトウェア開発では現実的に稼働するか、開発にどのような技術を採用すべきか、システムがユーザーに認められるかどうかを検証します。

その検証にはPoC(概念実証)のほかにも、プロトタイプ(試作品)やMVP(実用最小限製品)といった似たような検証方法がありますので違いを解説します。

PoC(概念実証)= Proof-of-concept

PoC(概念実証)は、システム開発において特定の前提条件をテストし、アイデアが実行可能かどうかを確認するために使用します。

システム全体を実装する前に一部のプログラムを実装して、コンセプトが実現可能かどうかを確認し、最適なルートを検討します。

さらに、資金調達のために資金面での実現可能性を示すためにも利用され、スタートアップ企業などは関わるすべての関係者にソリューションの価値を説得するためにも使用されます。

プロトタイプ(試作品)

プロトタイプ(試作品)は新しいシステムを「どのように」開発するかに視点を置いたものです。

ラフ案や実用的なモデルを作る最初のステップのようなもので、完成した製品がどのように見えるかを具現化するものがプロトタイプ(試作品)となります。

プロトタイプ(試作品)のメリットは欠陥がないかどうかを即座にテストできる点で、そのテスト結果に基づいて既存の試作品に修正を加えたり、新バージョンをリリースすることができます。

新しい試作品を作成することで、本番開発における修正よりもコストをかけずに済むでしょう。

そして、市場に投入する前でも潜在的なユーザーから意見を得ることができるので、「どのように」開発するかを効率的に検証できます。

実用最小限製品(Minimum Viable Product)

実用最小限製品(Minimum Viable Product/MVP)とは、クライアントのニーズを満たす必要最小限の製品のことです。

最も重要な機能を確立でき、最小限の製品でも完全に機能するため、この手法は起業家に人気があります。

完全に機能するシステムのためバグがなく、すぐにリリースできるので市場での競争力も高いのが特徴です。

実用最小限製品(Minimum Viable Product)を使用すると、そのシステムのターゲットとなるユーザーがサービスのビジネス目的に対してどのように関わるのか、加えて、反応するのかを発見することができます。

その後、実際のユーザーから得られた動きや結果を利用して、ビジネス全体の目的に最も合致する部分に時間や労力、資金を投入できます。

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PoC(概念実証)が必要な2つの理由

PoC(概念実証)が必要な2つの理由

PoC(概念実証)には、次の3つの目的があり、行うことにはさまざまなメリットがあります。

1.潜伏する危険や支障があるものを特定する

PoC(概念実証)を行うことで、開発するシステムに潜む危険や支障があるものを特定できます。

スタート前にリスクが発見できるということは開発段階で課題を予測できるので、再度チームを編成する手間が無くなり、プロジェクトを適切に準備できるということです。

これにより、PoC(概念実証)はプロジェクトマネジメントの土台をスムーズに導入することが可能になり、開発するシステムの成功確率をアップさせます。

2.投資する前に詳しく証明できる

PoC(概念実証)で検証を行うことにより、そのシステムがいかに有効かをクライアントや上司、チーム関係者に分かりやすく示すことができます。

開発を目指すシステムのアイデアやニーズ、そしてPoC(概念実証)の検証結果を、ビジュアルを使って詳しく説明することにより、提案されたシステムが会社の業務やブランドイメージ、ユーザーにもたらすメリットを明確に伝えることができるようにります。

PoC(概念実証)を活用することで開発前にアイデアの有用性と収益性を実証しておけば、プロジェクトチーム全体の理解も深まり、モチベーションにもつながります。

さらに、そのアイデアを開発するための必要なリソースを割り出すことにも役立つので、資金を投資する前に全体像が見えやすくなるのです。

PoC(概念実証)は4ステップで実行できる

PoC(概念実証)は4ステップで実行できる

PoC(概念実証)は、4つのステップで実行できます。

ステップ1:クライアントとユーザーのニーズを把握する

ステップ2:適切な解決方法を考える

ステップ3:プロトタイプを作成してテストを開始する

ステップ4:コンセプトの最終確認

ステップ1:クライアントとユーザーのニーズを把握する

新システム開発に当たり、クライアントのニーズを把握した後にターゲット市場と課題を特定し、新システムの要件を確立します。

この段階では、利用するユーザーのリクエストが必要になるので、サンプル顧客にアンケートやインタビューを実施した結果を参考にしてください。

ユーザーの不満や困ったことを解決するために、どうすれば解決するのか、どのようなユーザーエクスペリエンスを求めているのかなどを聞き出してみましょう。

ここで、ユーザーの気持ちや視点を十分に理解して、プロジェクトの意図と成功地点を明確にすることができます。

ステップ2:適切な解決方法を考える

クライアントとユーザーから集められた回答をもとに、最適な解決策を求めてチームミーティングを行います。

開発するシステムのアイデアを基にしながら、チームがそれぞれの創造的な選択肢を考え、予想されるコストやタイムライン、必要な技術、競合、リソースなどを割り出します。

その際、クライアントのニーズやユーザーの要望が、システム利用者が求めていることにどう役立つかについても議論する必要もあるでしょう。

マネジメントする責任者は、テーブルの上のアイデアの数を最も実行可能なものに減らし、提案された解決方法をまとめます。

ステップ3:プロトタイプを作成してテストを開始する

開発システムのプロトタイプを作成して、利用ユーザーと共にテストを開始します。

基本的なシステムに、ステップ2で提案された解決方法を要約したものでプロトタイプを構築し、サンプル顧客と一緒に利用してみます。

ここでは、サンプル顧客からより多くのフィードバックを得ましょう。

システムをどのように使用しているかを記録し、直感的なインターフェースになっているか、そして必要な機能を見逃していないかを確認します。

何回か繰り返すうちにユーザーの利用状況が把握でき、クライアントからのニーズに合ったシステムに近づけることができます。

ステップ4:コンセプトの最終確認

最後に、システムの機能性や特徴、改善点、メリットなどをまとめた完成度の高いPoC(概念実証)の提案書を作成します。

提案書には、スケジュールやコスト、ユーザーからの視点、成功基準、必要なリソースなどの詳細をすべて記載してください。

そのPoC(概念実証)が達成された後、クライアントやプロジェクトチーム全体でのミーティングで承認を経ると、本格的に新システム開発のスタートとなります。

PoC(概念実証)を成功させるための5つのポイント

PoC(概念実証)を成功させるための5つのポイント

PoC(概念実証)を成功させるためには、5つのポイントがあります。

1.複雑なものほど単純化する

2.リサーチを徹底する

3.必要不可欠な範囲にこだわる

4.目的に合わせて範囲を絞る

5.相手の立場を理解して考える

1. 複雑なものほど単純化する

PoC(概念実証)を行う際は、複雑なものを単純化することで、クライアントやプロジェクトチームの理解を深めることができます。

システムがどのように機能するかを分かりやすく、かつ、詳細に示すことが重要となり、そのシステムがどのような利益を生み出すのかを端的に表すことで、プロジェクトがスムーズに進むでしょう。

2.リサーチを徹底する

PoC(概念実証)の効果を高めるためには、徹底したリサーチを行うことが重要なので、外部の市場調査を行い、ユーザーの悩みや課題を特定しましょう。

その後、クライアントのニーズを折り入れた開発システムのプロトタイプを作成して、PoC(概念実証)を行います。

3.必要不可欠な範囲にこだわる

必要不可欠な範囲にこだわることは、PoC(概念実証)を成功させるために重要な項目です。

PoC(概念実証)を実行した後には、クライアントやプロジェクトチームが納得するような投資効果を実証しなければなりません。

そのため、必要不可欠な範囲にはこだわりを持ち、必要な要素のみに範囲を限定することが大切です。

そして、PoC(概念実証)の段階では実証が難しい事柄を無理に議題に載せることは避け、ユーザーエクスペリエンスを強調し、それがどのようなものであるかを順を追って説明する必要があります。

4.目的に合わせて範囲を絞る

PoC(概念実証)の目的を理解することは非常に重要で、理解が深まれば検証の範囲を絞ることができます。

PoC(概念実証)を行う目的が将来的なリスクを軽減することなのか、技術的に実現可能なのかを検証するのか、それともビジネス関係者に価値を示すことなのかを考えて行いましょう。

目的に合わせて範囲を絞っておくことにより、次のフェーズに進む前に設計した結果に到達することができるかもしれません

5.相手の立場を理解して考える

PoC(概念実証)は、クライアントやユーザー、チームメンバーなど、その都度、相手の立場を考えながら検証していくと相手も納得しやすくなり、承認も得られやすいでしょう。

完成したらどうなるかを語る際には、専門用語を多用しすぎず、クライアントやユーザーのニーズを上手くくみ取りながら、PoC(概念実証)の結果を共有すると新システム開発の成功率は上がります。

まとめ

PoC(概念実証)とは?検証する項目や成功させるためのポイント まとめ

PoC(概念実証)とは、新システムやサービスを開発するにあたって、事前に実現の可能性を検証するプロセスです。

PoC(概念実証)を適切に行い、取り入れていけば、実現可能性の高さを確認できるだけでなく、潜在的なリスクも事前に発見して対処できるでしょう。

一方、PoC(概念実証)を行った結果、いい結果が出ても周囲の理解を得られないままだと、次のフェーズに進められないかもしれません。

これは、複雑なものほど単純化することやリサーチを徹底すること、相手の立場を理解して考えることなどの「成功させるポイント」が欠如した結果です。

PoC(概念実証)は、ビジネスの成功に向けた新規プロジェクトも効率よく進めていけるので、ゴールや検証後の開発を見据えた全体的な視点を持つことを心掛けましょう。

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