円安でオフショア開発に危機!? 目的に合わせて選ぶこれからのニアショアとオフショア

2023.10.27

円安でオフショア開発に危機!? 目的に合わせて選ぶこれからのニアショアとオフショア

円安が深刻化する今、海外にシステム開発を委託するオフショア開発を避ける動きが生じています。

このページでは、オフショア開発の今と今後に焦点を当てつつ、目的に合わせてオフショアとニアショアを使い分けるコツについて解説します。

オフショア開発の今ー円安の影響

オフショア開発の今ー円安の影響

まずは、オフショア開発の現在の状況と今後について解説します。

アジアの人月単価は上昇傾向にある

オフショア開発に関する情報収集を行う「オフショア開発.com」が発表した「オフショア開発白書(2023年版)」によると、アジア各国での人月単価は上昇していることがわかります。

アジアの人月単価は上昇傾向にある

※括弧内の数値は昨年との対比
※引用元:オフショア開発白書 2023年版|オフショア開発.com

(※ブリッジSE(ブリッジエンジニア)とは、顧客と海外の開発チームの間に入って調整や取りまとめを行うエンジニアのこと)

日本のエンジニアの人月単価は、企業や地域によって幅があるものの、プログラマーが40~60万円ほど、シニアエンジニアは60〜80万円以上、そしてPMは120~200万円ほどとなっており、中国と比較して大差は無いと言えます。

そのため、今後は「日本より人件費の安いアジアへ開発を依頼することでコスト削減につながる」というオフショア開発のメリットが逆転してしまう可能性があります。

「円安はオフショア開発に影響しない」という意見は本当か

円安によってオフショア開発はコスト高になるという意見が多い中、必ずしもそうとは限らないという意見があります。

今回の円安を含め、一般的に円安とは「円安米ドル高」を意味します。
そのため、アメリカのエンジニアや企業に開発を委託する場合は円安の影響を強く受ける可能性が高いですが、アジア各国に委託する場合の影響は少ないとも言えます。

一方で、日本経済が抱える構造的な問題が円安の要因になっている場合は、将来的に対アメリカだけでなく、アジア市場でも円の価値が下がってしまう可能性があります。その場合は、アジア各国のオフショア開発における人件費はさらに高騰していくと予想されます。

今回の円安は、日米との金利差が主な原因であるとされるものの、日本の高齢化・少子化による経済規模の縮小や構造改革の未達成といった事象も要因とされています。

今後さらに円安が長期化すれば、オフショア開発への影響も拡大すると言えるでしょう。

オフショア開発の今後

オフショア開発の今後

次に、オフショア開発の今後の傾向について解説します。

第二のオフショア国ベトナムも人件費は上昇傾向に

1990年以降、中国は「世界の工場」として製造業をはじめ、オフショア開発においても世界で圧倒的な地位を確立していました。

しかし、中国国内のIT技術の急成長により人件費は上昇しているだけでなく、近年のカントリーリスクを懸念する企業が増えたことから、中国以外の国に拠点を分散させるチャイナプラスワンや、他の国へ委託先を変更するケースが増えています。

その結果、中国に代わる委託先として注目されたのがベトナムです。

ベトナムは以前からIT人材の育成や英語教育に力を入れており、多くの委託案件をこなしてきた結果、需要が高いAIやブロックチェーン技術といった先端技術を扱う案件にも対応できる企業が増加しています。

そのため、第二のオフショア国としてベトナムの企業に需要が集中し、その結果今ではベトナムにおいても人件費が20~30%ほど上昇しています(昨年比)。

ただ、ベトナムのIT人材は依然として増加しており多くのリソースを備えているため、リソース確保のためにベトナムのオフショア開発企業を活用するのは適切と言えます。

オフショア開発でも人材不足が懸念されている 

「オフショア開発白書(2023年版)」を見ると、オフショアの提供元として開発を担うオフショア開発企業も、「開発リソースの確保」を自社の課題に挙げています。

つまり、総じてIT人材への需要は拡大しており人材獲得競争が激化している国が増えているため、オフショア開発企業を含め、全ての組織でIT人材の育成や離脱防止策を講じる必要があると言えます。

目的に合わせてオフショア・ニアショアを選ぼう

目的に合わせてオフショア・ニアショアを選ぼう

最後に、ニアショア開発の今後とともに、オフショア・ニアショア開発の選び方について解説します。

ニアショア開発は必然的に増えていく

システム開発を海外に委託するオフショア開発に対し、国内の地方企業に委託するニアショア開発は、都心部より人件費が抑えられ為替変動リスクやカントリーリスクを回避できるメリットがあります。

また、近年のシステム開発はユーザーのニーズに迅速に順応すべく修正を重ねて改善していくアジャイル開発手法が主要なため、時差や国民性の違いを考慮する必要のないニアショア開発の方が対応しやすいとも言えます。

一方で、地方でもIT人材は慢性的に不足しているため、ニアショア開発を委託したくてもニーズにマッチする開発企業や人材を見つけられないケースも少なくないでしょう。

政府や地方自治体はこの現状を改善すべく、IT人材の育成やリモートワーク案件の拡大、そして環境整備に取り組む企業の活動を推進しています。

例えば、全国に12か所の開発センターを有している企業「SCSKニアショアシステムズ」は、地方の開発拠点を継続的にサポートし、システム開発に必要なリソースを提供する仕組みを作っています。

この取り組みは、「地方で一流の仕事ができる」ことを可能にし、地方への移住者を増やすことで地域創生につながるというメリットも生み出しています。

このような地方のIT人材を増やす取り組みによって、ニアショア開発に対応できる企業も増えていくと言えるでしょう。

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目的に合わせてオフショア・ニアショアを使い分けよう

今後、IT技術はIT関連企業だけでなくメーカーや物流、金融などあらゆる業界で求められ、ITリソースの獲得競争は激化していくと言えます。

そのため、オフショア・ニアショアで選ぶのではなく、外注する目的に合わせて委託先を選択していくというスタンスが求められるでしょう。

例えば、高度な技術力や先端技術を活用したい場合は、中国へのオフショア開発が向いています。

中国には、BATH(バイドゥ、アリババ、テンセント、ファーウェイ)といった大手テック企業が存在し、それぞれが検索・地図アプリや電子決済サービス、ゲームアプリ、そしてスマートフォンといった高度なITスキルを有するサービスを展開しています。

また、大規模な開発で多くのリソースが必要な場合は、IT市場が急成長しているベトナムのオフショア開発企業も候補に入れてみましょう。

さらに、中長期的に様々な開発を委託したい場合には、ラボ型開発も活用できます。

ラボ型開発とは、外部に開発チームを構築し3か月~1年間ほどの中長期にわたって開発と運用を依頼する手法であり、システムの仕様が固まっていない場合や複数の案件を中長期に渡って依頼したい場合に向いています。

そして、どうしてもコストを抑えたい場合は外部に委託する開発工程を一部に限定したり、フリーランスエンジニアや副業人材を活用したりすることもできます。

このように、外注する目的に合わせて最適な方法を見出すことで、求めるメリットを得られるでしょう。

まとめ

円安でオフショア開発に危機!? 目的に合わせて選ぶこれからのニアショアとオフショア まとめ

円安によるオフショア開発への影響と今後についてまとめると、近年アジアのエンジニア単価は上昇傾向にあり、円安が長期化するとさらにその傾向は高まると言えます。

オフショア開発は、今後中国に代わる国として注目を集めるベトナムでの案件が増えていくと言えますが、人件費は上昇する傾向にあるためコスト削減ではなくリソースの確保を目的に活用することが望ましいでしょう。

ただ、オフショア開発側の企業においても、拡大するIT人材への需要に対して供給が追い付いていないのが現状です。

ニアショア開発は、地方の開発企業を活用することで人件費を抑えながらスムーズに開発を外注できるメリットがありますが、国内でもIT人材不足は深刻なため、最適な委託先を見つけられないという課題があります。

この状況を改善すべく、国や自治体はIT人材の育成や環境整備に力をいれているため、その取り組みが増えてくると、必然的にニアショア開発も増えていくと予想されます。

今後は、自社のニーズに合わせてオフショア・ニアショアを問わず委託先を選択していく意識が求められます。ぜひ、自社ではどのような委託先が適しているか検討してみてください。

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