中小企業のIT投資動向からDXの現状を解説!DX推進の課題と施策とは

2023.07.26

中小企業のIT投資動向からDXの現状を解説!DX推進の課題と施策とは

大企業のDXが進む中、国内のDXをさらに推進するために中小企業のIT投資動向が注目されています。多くの企業でSaaSなどのクラウドサービスや先端技術に投資し、業務効率化や生産性向上、そして新しい価値の創造に向けた取り組みが求められます。

このページでは、現在の中小企業のDXの状況とIT投資動向について、そして中小企業のDX推進に向けて取り組むべき事柄について解説します。

中小企業のIT投資の動向

中小企業のIT投資の動向

まずは、中小企業のDXとIT投資の現状について解説します。

中小企業のDXとIT投資の現状

IPA(情報処理推進機構)の「DX白書2023」によると、DXに取り組んでいる企業の割合は大企業が4割強であるのに対し、中小企業はいまだ1割強に留まるとしています。※

そして、中小企業でも売上規模や地域、そして産業によってDXへの取り組み方が異なることも判明しています。

企業の売上規模が大きくなるほどDXに取り組む割合が高まり、また東京23区に本社がある企業と比べて市町村の規模が小さくなるほどその割合は低くなる傾向があります。

そして、DXに期待する内容も地域によって違いがあるようです。例えば、東京都の中小企業がDXに期待することは「商圏の拡大」が最も多いのに対し、地方では「業務効率化」と「生産性向上」が高い値を示しています。

さらに産業別にDXの取り組み率の違いを見ると、情報通信業や金融・保険業はDXに取り組む割合が高いのに対し、サービス業や製造業、そして農業、運輸業、宿泊業は低いことがわかっています。

このことから、中小企業のDXを推進しIT投資を加速するには、企業規模や地域、そして産業を考慮したうえで目的に合ったアプローチが求められると言えます。

※引用元:「DX白書2023 エグゼクティブサマリー」|IPA

中小企業の新規IT投資に影響を与える事柄

中小企業は大企業と比べて社会情勢や法改正の影響を受けやすく、そのときの事象によってITへの投資予算に変動があると言えます。

社会情勢

新型感染症が鎮静化し、入国・行動規制の緩和や感染症の5類移行がなされたことで、社会経済はコロナ禍以前の水準を取り戻しつつあります。

しかし、2022年に始まったロシアのウクライナ侵攻による原油・原材料の不足や物価高のほか、長期化する円安など企業は様々なマイナスの影響を受けています。

こうした中、新型感染症関連で受けた融資の返済に不安を感じる中小企業は多く、企業は事業の再生やDX推進による業務効率化と経費削減、そして収益力の向上が求められます。

また、高齢化による労働力不足や2024年以降の時間外労働の上限規制などによる人手不足に対応するため、IT技術を活用して人手不足を補う取り組みも必要です。

法改正

2022年には「電子帳簿法」や「個人情報保護法」が改正されたほか、2023年10月にはインボイス制度が開始されます。これらの法改正は、強制力がある上に企業の基幹システムと関連するものが多いため、企業は業務フローの見直しやIT投資が必要になります。

中小企業のDX推進に立ちはだかる課題

中小企業のDX推進に立ちはだかる課題

「DX白書2023」では、DX推進において「予算の確保が難しい」と感じる中小企業が最も多いとしていますが、実際には他にも様々な課題があるようです。

経営層のDXへの理解不足

DXの推進には、新しいIT技術の導入に多額な資金や組織変革が求められるため、経営層の理解が不足していると施策が途中で頓挫してしまう可能性があります。

特に、長年続く企業文化がある場合や変化に抵抗感を示す経営層がいる場合は、従来の慣習が障壁となってしまうケースも少なくありません。

DXを推進するには、経営層がDXの必要性と効果を理解した上で、自社の事業やビジョンをもとにDX戦略を立案する必要があります。

ベンダーロックインによるシステムの順応性の低下

オンプレミスのシステムや特定のクラウドサービスを使用していることで、他社製品への乗り換えが難しくなってしまう「ベンダーロックイン」がDX推進の足かせになっています。

ベンダーロックインから脱却するには、効率化できる業務の見極めや自社で蓄積しているデータの活用、そして基幹システムの移行など大がかりな業務が多いため、企業の負担は少なくありません。

それゆえ、なかなか従来のシステム環境を更新できないまま、効率化できずにいるケースも多いと言えます。

現場との意見不一致とDX人材の不足

DXの推進には経営層の理解も必要不可欠ですが、実際に施策を実行する従業員がDXの必要性を認識していなければなりません。

従来のシステムから最新システムに移行するために業務の中断を迫られることがあると、従業員の負担が増えて不満が蓄積する可能性があります。

そしてDXを推進するには、高度なIT技術と知識をもつDX人材の存在が重要になります。

DXは業務のデジタル化だけでなく「新たな顧客価値の創造」の実現を理想としています。
それを実現に導くには、クラウド技術やデータの活用に関する先端技術、そして経営に関するノウハウなど、幅広い分野の知見が求められます。

また、経営層や従業員にわかりやすくツールの説明を行い、メンバーを導くリーダーシップ性も必要になるでしょう。

しかし、国内のIT人材不足が深刻な今、高度なスキルを有するDX人材は不足しているため、適切なDXの進め方を見出せない企業が多いと言えます。

中小企業のDX効果とIT投資施策

中小企業のDX効果とIT投資施策

最後に、中小企業がDXを推進するメリットと、具体的なIT投資施策について解説します。

中小企業がDXを推進することで得られるメリット

中小企業がDXを推進すると、次のようなメリットがあります。

業務の効率化と人手不足解消 

オフィスでは、Web会議やチャットなどIT技術を活用したコミュニケーションツールの活用により、リモートワークを円滑に進めることができます。

また、SaaSなどのクラウドサービスを活用することで、社内情報のペーパーレス化が進むだけでなく、社内インフラやデータの運用管理も効率化します。

そして、ドローンやウェアラブル機器、ロボットのような先端技術は様々な業界で人手不足解消に役立ちます。

例えばドローンは、農業や水産業で農薬・肥料の散布のほか、リモートセンシング技術によって測量などにも活用されます。

また、AR・VR技術を活用したウェアラブル機器は、製造業での現場作業の自動化にも活用できます。そして、ロボットは飲食店での配膳サービスや自動運転による業務の自動化に活用されます。

このように、今まで人が行ってきた業務をIT技術で自動化することで、様々な業界での人手不足解消に役立つと言えます。

人材確保とBCP対策

優秀なIT人材は都心部に集中する傾向にあるため、地方企業は人材を確保するために採用力を強化する必要があります。

企業のDX化が進み、円滑なリモートワークが実現すると従業員の事情に合わせて適切な働き方を推奨する働き方改革の実現や、遠隔地の人材の積極的採用につながります。

また、災害の多い日本では、システムやデータのクラウド化は必須です。
特に様々な社会事情の影響を受けやすい中小企業は、クラウド化をしてどんな状況でもコア業務を続けられるよう環境整備を行うことで、BCP対策につながります。

新たな価値創造

DXの最終目標は、IT技術を活用して顧客に新たな価値を提供するビジネスモデルを設計し、企業価値を向上することです。

例えば、代表的な輸送企業のヤマトホールディングスでは、自社で培ったICTのノウハウと輸送ネットワークに3Dプリンタ技術を組み合わせて新たな価値を提供しています。

同社が展開する「3Dプリント・配送サービス」は、オーダーメイド製品や少量多品種生産事業を扱う企業が不足している予算やノウハウを補い、配送までサポートするサービスとして事業者の課題解決と市場拡大に貢献するものです。※

このように、自社がもつ独自のノウハウとIT技術を組み合わせて既存のサービスを拡販し、顧客に特化したサービスを生み出すことで、その企業にしかない価値を創造できます。

※参考元:ヤマトシステム開発「3Dプリント・配送サービス」を開始|ヤマトホールディングス

中小企業のDXを推進するIT投資施策 

経済産業省の中小企業庁によると、DXには次の3つのステップがあるとしています。

・ステップ1:アナログのものをデジタル化する
・ステップ2:生産効率・業務効率が向上し、デジタルデータが蓄積される
・ステップ3:データをビジネスに活用して、ビジネス・組織を変える

※参考元:「デジタル・トランスフォーメーション」DXとは何か? IT化とはどこが違うのか?|中小企業庁

そしてDXを始める前には「自社の経営戦略とビジョンを実現するためにIT技術を活用し、どのようにビジネスモデルと業務フローを改善できるか」を検討する必要があるとしています。

経営層だけでなく従業員全員でこれを認識することで、必要なITツールやフローが明確になり、途中でトラブルが発生しても目的を見失わずDXを進めることができます。

戦略やビジネスモデルの設計については、経済産業省が発表している「デジタルガバナンス・コード2.0」に詳しく記載されています。そして、DXを推進していることを認める「DX認定」を取得すると、企業のイメージアップや社会的信用の獲得にもつながります。

実際に「DX銘柄2022」や「DX注目企業2022」に選定された企業の情報を参照し、自社ではどのように進められるかを検討してみてください。

必要に応じて外部の支援機関や人材も積極的に活用を

自社でDXを進めることが難しい場合は、DXに詳しい支援機関や専門家を活用すると良いでしょう。

身近な支援機関には、例えば「よろず支援拠点」「商工会議所」などがあります。また「中小企業119」は、DX推進のアドバイスを行うITコーディネーターとのマッチングサービスを提供しています。

そして、DX推進のために資金サポートを受けたい場合は、「IT導入補助金」が役立ちます。ぜひ、こういった支援機関や人材、そして制度を積極的に利用してみてください。

まとめ

中小企業のIT投資動向からDXの現状を解説!DX推進の課題と施策とは まとめ

中小企業のIT投資動向とDXの現状についてまとめると、大企業と比べてDXに取り組む割合はいまだ低く、様々な課題を抱えていると言えます。

中小企業は売上規模や地域、そして産業によってDXへの取り組み方が異なり、社会情勢や法改正の影響も受けやすい傾向があります。

中小企業のDX推進には「予算の確保」以外にも、次のような課題があります。

・経営層のDXへの理解不足
・ベンダーロックインによるシステムの順応性の低下
・現場との意見不一致とDX人材の不足

そして、中小企業がDXを推進することで次のようなメリットがあります。

・業務の効率化と人手不足解消
・人材確保とBCP対策
・新たな価値創造

中小企業が適切なIT投資施策のもとDXを推進していくには、「自社の経営戦略とビジョンを実現するためにIT技術を活用し、どのようにビジネスモデルと業務フローを改善できるか」を検討する必要があります。

それには、「デジタルガバナンス・コード2.0」やDX認定制度についての知識を深め、必要に応じて外部の支援機関や専門人材を積極的に活用すると良いでしょう。

ぜひ、自社のDX推進のためにIT投資施策を検討してみてください。

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