SIerとWeb系エンジニアの違いー今後、共通して求められるスキルとは

2023.04.11

SIerとWeb系エンジニアの違いー今後、共通して求められるスキルとは

ウォーターフォール型開発が主流で多重請負構造のイメージが強い「SIer」と、アジャイル型開発が主流でto Cの事業が多い印象の「Web系」。

SIerとWeb系の違いといえば、このような印象を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。しかし、今ではその認識に変化が生じています。

このページでは、SIerとWeb系の違いについて触れながら、今後の傾向や共通して求められるスキルについて解説します。

SIerの特徴とエンジニアに求められるスキル

SIerの特徴とエンジニアに求められるスキル

まずは、SIerの概要と求められるスキルについて解説します。

SIerが扱うシステム

SIerとは、システムインテグレータの略語であり、エンタープライズシステムと呼ばれる大規模なシステムの開発に関わる全ての工程を請け負う企業を指します。

エンタープライズシステムとは、官公庁や金融業界などの大企業で使用される業務・情報システムを言い、例えばERP(企業資源計画)やPOS(販売時点情報管理)などが該当します。

SIerは、主に既存のシステムの大規模改修や新規システムの構築など、顧客が抱える課題をITで解決することを目的とし、高度な可用性やセキュリティ性、そして安定性が求められます。

SIerの開発手法と特徴

SIerでは、顧客が実現したいことや解決したい課題に合わせて要件定義を行い、基本設計と詳細設計、そして開発、テスト、運用保守の工程を上流から下流へ流れるように進める「ウォーターフォール型開発」を主流としています。

そして、各工程ごとに下請け企業に依頼していく多重請負構造や、年功序列のような文化が残るといった点がエンジニア離れの要因となるとされ、問題視されています。

一方で、研修制度やOJTといった若手を育てる土壌があるため、経験の浅いエンジニアを育ててIT人材の増加に貢献するというメリットもあります。

今後、SIerで求められる技術や傾向

クラウドサービスの浸透や多重請負構造の衰退などにより、SIerで求められる技術や傾向に変化が生じています。

システムの効率化に役立つクラウドや自動化技術を採用

IT人材不足を解消し、DXによる新たな価値創出を実現するため、今後は行政や金融業界を含む全ての業界でクラウドサービスや自動化技術の導入が推進されます。

ただ、SIerでの導入は高セキュリティ性と堅牢性、そして安定性が重視されるため、条件を満たすクラウドサービスや自動化技術についての知見を高めておく必要があります。

例えば、金融業界では「FISC安全対策基準」という金融機関等コンピュータシステムの安全対策基準を満たすクラウドサービスの利用を推奨しています。2023年4月時点では、Microsoft AzureやOracle Cloud、そしてIBM Cloudなどのベンダーが基準を満たしています。※2

※参考元1:経済産業省|DXレポート
参考元2:三菱総合研究所|金融機関向けクラウドサービス対応セキュリティリファレンス

大規模案件ではウォーターフォール型開発も顕在

クラウド化が推進されるとはいえ、全ての大規模システムをすぐにクラウド化するのは難しく、オンプレミスでの開発業務もしばらくは残ると言えます。

そのため、今後もエンタープライズシステムで優先される可用性や安定性を意識した開発のノウハウやウォーターフォール型開発でのディレクション・マネジメント経験は求められるでしょう。

特に、要件定義で顧客の課題をヒアリングし、解決策を提案する課題解決能力のほか、修正不要な設計を行う力や顧客の業界に関する知見も引き続き必要になるでしょう。

SIerでもWeb系の開発技術が必要になる

従来、SIerとWeb系では使用する技術が異なるという認識がありましたが、その認識にも変化が生じています。

今では、SIerのエンドユーザーが利用するデバイスが変化しているため、Web系が開発するスマホアプリやWebサービスの技術がSIerでも求められています。

例えば、従来の金融サービスはWebブラウザからの利用がメインであったのに対し、今ではスマホアプリの利用も増加しているため、PCとスマホ両方のUIを充実させるフロントエンドの技術がSIerで採用されるケースも増えています。

★以下の記事もよく読まれています。

Web系の特徴とエンジニアに求められるスキル

Web系の特徴とエンジニアに求められるスキル

次に、Web系の概要と求められるスキルについて解説します。

Web系が扱うシステム

Web系とは、Webサービスやスマホアプリを開発・運営する企業を指し、自社開発と受託開発があり、開発するシステムはBtoBシステムやBtoCシステムなど幅広くあります。

BtoB系システム

BtoB系システムは企業を顧客とし、例えばバックオフィスで使われる会計システムや生産管理システム、そして人事システムといった業務系・情報系システムの導入やメンテナンスを行います。

BtoC系システム

一般のユーザーにECサイトやスマホアプリなどのサービスを提供するのがBtoCです。ユーザーの目に触れるWebサイトの作成からスマホゲームアプリの開発など、サービスのジャンルは幅広く、一般ユーザーのアクセスや利用が直接利益につながります。

そのため、リリース後のユーザーの反応を見て修正や仕様の追加などを行い、継続的にCXを改善する取り組みが必要になります。

CMS

CMS(Contents Management System)とは、専門知識が無くてもWebサイトの構築から運用を行えるシステムのことであり、代表的なものにWordPressがあります。一つの企業が部署ごとに複数のwebサイトを保有しているケースも珍しくないため、CMSサイトの開発案件への需要は高いと言えるでしょう。

Web系の開発手法と特徴

Web系では、顧客やユーザーの反応にあわせて修正や改善を重ねることを前提としているため、短期間で開発サイクルを進めるアジャイル型開発手法が主流です。

また、小規模で開発を進めるケースが多く、1人のエンジニアがフロントからバックエンドまで、また要件定義から実装までを対応することも珍しくありません。

そのため、即戦力になりにくい実務経験の浅い人材は採用されにくい傾向がありますが、幅広い業務に携われるため、プロジェクトの経験値が増えるほど能力の高い人材に育つとも言えます。

今後、Web系で求められる技術や傾向

Web系には、Webエンジニアのほか顧客の要望を聞き開発の企画設定を行うWebプランナー、市場のマーケティングを行うWebマーケターなど様々な職種があります。この章では、今後共通して求められるスキルについて解説します。

幅広い業務に対応する即戦力

Web系企業では、1人のエンジニアに求められる業務の幅が広いため、年齢を問わず即戦力になるかどうかが重視されます。

この即戦力とは、プログラミング言語を扱う能力があるだけではなく、複数のプロジェクト開発の実務経験があり、他と差別化できる技術を保有していることを指します。

「他と差別化できる技術」とは、例えば自動化ツールの導入経験や、AIやビッグデータといった先端技術に関する知見が豊富なことなどが挙げられます。

高い情報収集能力と最新技術に対する冷静な姿勢

Web系システムで使用される技術は変化が早いため、自主的にIT技術を習得する意欲をもち、過去のトレンドや傾向、そして最新技術について把握しておく必要があります。

最新技術は、そのメリットや先端性に目が行きがちですが、弱点やリスクを把握しておかなければ、導入後に予想外のトラブルが生じる可能性もあります。セキュリティ性も含めてリスクとメリットを意識し、使用技術の選定ができることも重要なスキルと言えます。

ユーザー視点の発想・企画力

Web系システムを開発する際は、念入りにユーザーのターゲティングを行う必要があります。そしてユーザーのニーズを満たすサービスを生み出す発想力と、それを企画に落とし込む企画力が求められます。

★以下の記事もよく読まれています。

SIerとWeb系に共通して求められる4つのスキル

SIerとWeb系に共通して求められる4つのスキル

最後に、SIerとWeb系に関わらず全てのエンジニアが、今後求められるスキルについて解説します。

SIer・Web系に求められるスキル1:マネジメント力

エンジニアには、主に2つのマネジメント力が求められます。

テクノロジーマネジメントスキル

「テクノロジーマネジメント」とは、プログラミングスキルに長けているだけでなく、最新技術を含めて幅広い技術の知見をもち、適切な技術を選定するスキルを指します。

例えば、ユーザーのアクセスが集中するタイミングがあるスマホゲームでは、トラフィックに強いシステムを構築するノウハウが求められます。また、バグや不具合を最小限に抑える設計ができると、全ての開発現場で重宝されるでしょう。

プロジェクト・ピープルマネジメントスキル

Web系開発には、プロダクトの開発スケジュールや進捗を管理する「プロジェクトマネジメント」を行える人材が必要不可欠です。

また、開発に関わるエンジニアが自身のスキルを活かして業務に集中できる環境を整備することやメンバーの信頼関係を構築する取り組みを行う「ピープルマネジメント」も重要です。

SIer・Web系に求められるスキル2:課題解決能力

システム開発では、どんなに入念に設計を行っても予期せぬトラブルは起こります。そのため、トラブルが発生しても損失を最小限に抑えて対応できることや重大なリスクを回避できることが重要です。

エンジニア経験の浅いうちに多くの現場で開発の経験を積み、課題解決能力や対応力を高めておくと良いでしょう。

SIer・Web系に求められるスキル3:コミュニケーション能力

システム開発におけるコミュニケーション能力とは、例えば雑談力が高いことや人前で上手に話す能力などを指していません。

要件定義の段階では、相手の知識レベルに合わせて顧客の要望や課題をヒアリングし、解決策を説明する能力が求められます。また、顧客の中には自身の要望や課題が明確になっていないことも多いため、それを言語化する能力も必要になります。

そして開発の段階では、細かい仕様を説明しなくても実現したい目標を示せば概要を理解し、必要なタイミングで質問しながら開発を進める対応力があると役立ちます。

また、チームで開発する現場が多いため、他のメンバーを尊重しながら開発に携われるかも重要です。その意識が無ければ、例えばコードレビューの際にメンバーと軋轢が生じ、プロジェクトが頓挫することもあるためです。

SIer・Web系に求められるスキル4:DX推進能力

政府は、依然から「DXの推進」の重要性について提言してきましたが、実際は多くの企業でトランスフォーメーションまでには至っていないようです。

IPAが2月に発表した「DX白書2023」※によると、DXに取り組んでいる日本企業は7割弱に達し、その中でも「成果が出た」としている回答は6割弱と進展が見られるものの、その内容は業務の効率化やアナログデータのデジタル化に留まっています。

そして、新規サービスの創出や顧客起点の価値創出によるビジネスモデルの根本的な変革は2割ほどに留まっています。この結果から、今後もデジタル化だけでなく、本来の意味でのDXを推進できる人材が全ての業界で求められると言えます。

※参考元:IPA|DX白書2023

まとめ

SIerとWeb系エンジニアの違いについてまとめると、扱うシステムや開発手法と特徴、そして求められるスキルが次のように違うと言えます。

SIerとWeb系エンジニアの違いー今後、共通して求められるスキルとは まとめ

SIerとWeb系に共通して求められるスキルには次の4つがあります。

・マネジメント力
・課題解決能力
・コミュニケーション能力
・DX推進能力

SIerとWeb系どちらにおいても、IT人材不足の今では上記で解説したスキルを満たす人材は貴重です。

必要に応じて、ふるりものようなマッチングプラットフォームを活用して外部の人材を活用するのも有効です。外部の人材を積極的に採用することで、社内にはない新たな視点や知見を得ることにもつながります。

ぜひ、活用を検討してみてください。

人材不足でお悩みの企業様へ

IT業界では長年課題となっている「慢性的な人材不足」と「案件の低単価化」…

この課題を解決するBtoBマッチングサービスがあるのをご存じですか?

その名も「ふるリモエンジニア」。

ふるリモエンジニア」は、フルリモート案件に特化し、システム開発案件を発注したい企業と受注したい企業を直接つなげることで、全国から開発リソースの確保することが可能になります。

人材不足でリソースを確保したい

リソース不⾜が原因で、 相談や依頼のあったシステム開発の受注を断念した経験はありませんか?

ふるリモエンジニア」では、開発体制の⼀部をフルリモート化することで、全国の実績豊富な開発企業と協業体制を築きます。

人材不足、リソース不足でお困りの企業様はぜひ一度ご相談ください。(詳細はコチラ)

発注企業様向けに新しく『Freeプラン』をリリースいたしました。

今だけ『初期費用0円キャンペーン』実施中のため、「完全無料」で当サービスの利用を開始していただけます。

ぜひ、この機会に「ふるリモエンジニア」へお申し込みいただき、サービスをお試しください。

※案件のご掲載をご希望の場合は、有償プランへのアップグレードが必要となります。

エンジニアをお探しの企業様へ フルリモート開発で人材不足を解決!まずは資料請求してみませんか?

案件を獲得したい

ふるリモエンジニア」は、システム開発を依頼したい企業と直接つながることができるBtoBマッチングサービスです。

フルリモート案件に特化することで、全国どこでも開発が可能となり、いままで断念していた案件の獲得も可能となります。

案件を獲得したい企業様はぜひ一度ご相談ください。(詳細はコチラ)

案件をお探しの企業様向けに『お試しキャンペーン』を実施しております。

キャンペーン期間中は、エンジニア登録2名様まで「完全無料」で当サービスをお試しください。

ぜひ、この機会に「ふるリモエンジニア」へお申し込みいただき、サービスをお試しください。

※3名様以上のご登録をご希望の場合は、有償プラン月額11,000円へのアップグレードが必要となります。

お試しキャンペーン

フルリモートに特化した開発案件が見つかる!まずは資料請求してみませんか?

アバター画像

ふるリモ編集部

ふるリモメディア編集メンバーが不定期で更新します。
システムエンジニア業界と社会の動向から今話題の最新トピックまで、わかりやすく紹介します!

関連記事Related article

おすすめ記事Recommend

ジャンルから記事を探すSearch by genre

カテゴリから記事を探すSearch by category

案件をお探しの企業様へ フルリモートに特化した開発案件が見つかる「ふるリモエンジニア」のサービス詳細はこちら案件をお探しの企業様へ フルリモートに特化した開発案件が見つかる「ふるリモエンジニア」のサービス詳細はこちら
エンジニアをお探しの企業様へ ふるリモエンジニアならBtoBでエンジニアの⼈材不⾜を解決!サービス詳細はこちらエンジニアをお探しの企業様へ ふるリモエンジニアならBtoBでエンジニアの⼈材不⾜を解決!サービス詳細はこちら