RHEL(レル)とは?Red HatのLinuxディストリビューションの特長と今後を解説!

2023.08.29

RHEL(レル)とは?Red HatのLinuxディストリビューションの特長と今後を解説!

大規模企業システムの代表的な商用Linuxディストリビューション「RHEL(レル)」。
Linuxカーネルの周辺技術をパッケージ化し、技術・保守サポートをサブスクリプション形式で提供するビジネスモデルを確立したRed Hatの代名詞とも言うべきサービスです。

このページでは、RHELの概要と特長、そしてRHELと互換ディストリビューションの今後について解説します。

RHELとは

RHELとは

まずは、RHELの概要について解説します。

RHELとRed Hatについて

RHELはRed Hatの代表的なサービスです。

RHELとは

RHELとは「Red Hat Enterprise Linux」の略であり、2002年にRed Hatが開発したオープンソースの商用Linuxディストリビューションです。

同社は、当初「Red Hat Linux」というLinuxディストリビューションをリリースしていましたが、バージョンアップの度に互換性が失われるという課題がありました。

そこで、大規模システムを抱える企業向けのエンタープライズの稼働にも耐えうる長期サポート可能なLinuxとして、RHELが開発されました。

Red Hatについて

Red Hatは米国IBMの子会社であり、オープンソースソフトウェア関連サービスのプロバイダーです。RHELを主軸としたソフトウェアを無料で提供し、技術や保守サポートをサブスクリプション契約で提供するというビジネスモデルを構築しました。

オープンソースソフトウェアだけでなく、仮想化やコンテナ、クラウド技術の提供にも注力しており、世界のITインフラを支える企業と言えます。

ちなみに、Red Hat Linuxは後にRed Hatから切り離され、その後継として2003年にスタートしたプロジェクトに「Fedora(フェドラ)」があります。

Fedoraは、Red Hatの支援のもとコミュニティ主導で現場の声を取り入れながら先進技術を積極的に導入・検証し、その技術をRHELに提供しながらバージョンアップを続けています。

RHELを理解する上で知っておきたい「Linuxディストリビューション」について

RHELの特長を知る上で、Linuxディストリビューションへの理解は欠かせません。ここでは、Linuxディストリビューションの概要と種類について解説します。

Linuxディストリビューションとは

Linuxディストリビューションとは、Linuxカーネルを利用するために必要なユーザープログラムやリポジトリ、そしてライブラリなどを1つにまとめ、すぐに利用できるようにパッケージ化されたものです。

Linuxは無料で利用でき自由にカスタマイズできる代わりに、ベンダーからのサポートが無いため、専門知識やITスキルが無ければ使いこなすのは難しいと言えます。

その特徴を補うために配布されるのがLinuxディストリビューションであり、用途に合わせて様々なベンダーから提供されています。

Linuxディストリビューションの分類

Linuxディストリビューションには、企業利用や個人利用、そしてパッケージ管理システムによって次のような種類があります。

例えば、商用サーバー向けの「RHEL」やRHELと互換性をもつ「CentOS」は、「RPM(RPM Package Manager)」というパッケージ管理システムを有しています。RPMは、ソフトウェアのインストールや更新作業を簡易化するため、開発者の負担の軽減に役立ちます。

また、無償で手軽に扱いやすく、コミュニティベースで開発されるため個人や教育機関で利用されることの多い「Debian」やその派生バージョンである「Ubuntu」は、「deb」というパッケージ管理システムを有しています。

そして、シンプルで自由にカスタマイズできるもののパッケージ管理システムを持たないため難易度が高い「Slackware」のほか、ニーズに合わせて構築ができるもののソースコード入力を必要とする「Portage」というパッケージ形式の「Gentoo Linux」などがあります。

RHELの特長ーRHELがデファクトスタンダードの理由

RHELの特長ーRHELがデファクトスタンダードの理由

次に、RHELがLinuxディストリビューションの中でもデファクトスタンダードと言われる理由について、RHELの特長とともに解説します。

RHELの特長1:長期間の充実したサポート体制 

RHELでは、サブスクリプションの契約から最大10年間(通常7年、延長3年)、製品保証やセキュリティアップデート、そして技術サポートを提供しています。

これは、他社のサポート期間が1年強から5年間ほどであるのと比べてかなり長いため、ユーザーが安定的に製品を利用し続けられる点が評価されています。

具体的なサポート内容は、主に最新バージョンへのアップデートやソフトウェアの更新、バグ修正対応、ハードウェア変更後の継続利用、そしてテクニカルサポートなどがあります。

サポートプランは「Standard」と「Premium」があり、Premiumは年中無休でサポートを受けられるメリットがあります。

RHELの特長2:大規模システムでも安定稼働を保てる

RHELは、Fedoraで実証して得た最新技術を取り入れていく形でバージョンアップを行い、ソフトウェアの品質管理や動作認定を経て提供されるため、大規模システムの一斉アップグレード後でも安定的に稼働できます。

ちなみに、RHELのアップデートはメジャーリリースは3年ごと、マイナーリリースは半年ごとに行われ、現時点(23年8月末)では22年5月にリリースされたRHEL9が最新となります。

RHEL9では多くの機能がアップデートされ、例えば新しいシステムの導入時にセキュリティ性をチェックする侵害検出機能「IMA」や、自動化に必要な拡張機能などが追加されました。

RHELの特長3:多くのハードウェアに対応している

RHELは、何千ものハードウェアやソフトウェア、そしてクラウドの認定パートナーと連携しており、あらゆる開発環境で利用できるLinuxディストリビューションです。

RHEL for Workstationsプラットフォームでは、デザイナーやエンジニアなどそれぞれの業務に必要なグラフィックスやネットワーク運用を可能にするべく、システムの監視と制御などを総合的にサポートします。

これによって開発者は、環境整備に時間をかけることなく最適化された環境で業務に集中することができます。

RHELの特長4:パッケージ管理システムで一括管理できる

RHELには、「RPM」というパッケージ管理システムが備わっているため、ソフトウェアのインストールや更新が容易に行える点が特長です。

RPMがあることで、様々なミドルウェアをソースコードから入力してビルドし、インストールしていく手間が省けるため、開発環境の構築・整備の効率化に役立ちます。

RHELの今後とRHEL互換ディストリビューションについて

RHELの今後とRHEL互換ディストリビューションについて

23年6月、Red HatはRHELのリリース方針の変更を発表し、今後は「CentOS Stream」がRHEL関連のソースコードを公開する唯一のリポジトリになるとしました。これは、RHELのコードにアクセスできるのが有料顧客や開発者に限定されるということであり、オープンソースの原則を揺るがしかねないとして物議を醸しています。

同社の発表を受け、互換ディストリビューションを提供してきた代表的企業のOracle、SUSE、そしてCIQが新団体「OpenELA」を設立しました。

OpenELAは「RHELと互換性のあるディストリビューションを開発し、オープンでフリーなエンタープライズLinuxのソースコードを提供する」ことを目標に掲げ、コミュニティ主導のソースコードの重要性を主張しています。

具体的には、RHELの使用で発生したバグの情報やセキュリティの正誤表、そしてユーザーおよび管理者向けのドキュメントなどを提供する予定としています。

一方で、Red Hatのマイク・マクグラス氏は同社ブログにおいて、今後もCentOS StreamのgitlabではRHELのリリースに関する情報を提供する点や、無料でアクセスできる「RHELデベロッパーサブスクリプション」や「RHEL for Open Source Infrastructure」などもあると主張しています。

そして、同氏はRHELのコードに付加価値や変更を加えずにリビルドするのみの行為に警鐘を鳴らしており、SUSEやCanonical、AWS、そしてMicrosoftは競争と革新を行っていると認めています。

Red HatとOpenELAの動向とともに、今後のRHELや、その互換ディストリビューションの利用がどのように進んでいくのかが注目されます。

まとめ

RHEL(レル)とは?Red HatのLinuxディストリビューションの特長と今後を解説! まとめ

RHELについてまとめると、Red Hatが開発したオープンソースの商用Linuxディストリビューションであり、大規模システムを抱える企業向けのエンタープライズの稼働にも適すると言えます。

Red Hatは、RHELを主軸としたソフトウェアを無料で提供し、技術や保守サポートをサブスクリプション契約で提供するというビジネスモデルを構築しました。

Linuxディストリビューションとは、Linuxカーネルを利用するために必要なツールをまとめてパッケージ化したものを言い、企業利用や個人利用、そしてパッケージ管理システムによって様々な種類があります。

RHELがLinuxディストリビューションのデファクトスタンダードと言われるのは、主に次の理由があります。

・RHELの特長1:長期間の充実したサポート体制
・RHELの特長2:大規模システムでも安定稼働を保てる
・RHELの特長3:多くのハードウェアに対応している
・RHELの特長4:パッケージ管理システムで一括管理できる

しかし、23年6月にRed HatはRHEL関連のソースコードをCentOS Streamのみに公開すると発表したことで、様々な物議を醸しています。

Oracle、SUSE、そしてCIQが設立した新団体「OpenELA」は、RHELの互換性ディストリビューションをコミュニティ主導で無料で提供すると主張しました。

今後のRHELと、その互換性ディストリビューションの動向が注目されます。
ぜひ、自社にはどんなLinuxディストリビューションが合うのか検討してみてください。

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